Intel Edisonは発表時と異なるIntel Edisonに変わった

今年1月に開催されたInternational CESの直前にIntel Edisonは発表されました。発表当時の記事「【イベントレポート】【Intel基調講演】IoT時代に備えてさまざまな手を打つIntel ~SDカード大のQuark搭載コンピュータ「Edison」を公開PC Watch」によれば、以下のようなスペックでした:

開発コードネーム「Edison(エジソン)」と呼ばれる、SDカード大の小型基板を紹介した。Edisonは、2013年9月のIDFでIntelが発表した22nmプロセスルールで製造される超低消費電力SoCとなるQuarkを搭載しており、Bluetooth LE、Wi-Fiの機能が搭載されており、Linux OSなどが動くようになっているという。

このように、Intel Quark SoC X1000シリーズの32nmプロセスを採用したSoCとは異なる、22nmプロセスで製造されるIntel Quark Coreを採用した新たなSoCとして設計されたチップを採用しているSDカード・サイズのマイコン・ボードであると発表されていました。

それが現在のIntel Corporationの紹介ページ「Intel® Edison Development Board」では以下のような記述となっています:

Intel® Atom™ system-on-a-chip (SoC) based on leading-edge 22 nm Silvermont microarchitecture including a dual-core CPU and single core microcontroller (MCU)

Integrated Wi-Fi, Bluetooth* LE, memory, and storage
Support for more than 30 industry-standard I/O interfaces via a 70-pin connector

Support for Yocto Linux*, Arduino*, Python*, Node.js*, and Wolfram*
Open source community software tools enabling ease of adoption and inspiring third-party app developers to build apps for consumers.

(さかきけい意訳)
Intel Atom system-on-a-chip (SoC)ベースの22nmプロセスでSilvermontマイクロアーキテクチャを採用したデュアルコアCPUおよびシングルコアのマイクロ・コントローラーを搭載。

Wi-Fi、Bluetooth* LE、メモリー、そしてストレージを統合
30以上の業界標準の入出力インターフェースを70ピンのコネクタを通してサポート。

Yocto Linux*、Arduino*、Python*、Node.js*、およびWolfram*をサポート
消費者向けアプリケーションをビルドするために、サード・パーティのアプリケーション開発者が直感的に使用できるオープン・ソース・コミュニティのソフトウェア・ツールの採用が容易。

もうIntel QuarkベースでもSDカード・サイズでもなくなっています。コネクターもSDカード+αではなく、70ピンのコネクターです。名前はIntel Edisonと同じですが、完全に異なる別物に変更されていることがわかります。

これに伴って、見た目も変わっています。以下にSDカード・タイプと新タイプのIntel Edisonを引用します:

SDカード型のIntel Edison新たな形状のIntel Edison

左:インテル株式会社のサイトより引用 / 右:Intel Corporationのサイトより引用

これからIntel Edisonを見るときには、既存の情報はすべて捨てて再度ゼロから見直すことが必要となるでしょう。

ちなみに、インテル株式会社による日本語の紹介ページである「インテル® Edison 開発ボード - SD カードサイズのコンピューター」では、現在でも従来の英語ページの日本語訳そのままとなっています。比較してみるといろいろと面白いと思います。


これを見ていて思ったことが2点あります。

1点目は、Intel GalileoがこのAtom(Silvermontアーキテクチャ)に置き換えられるのかどうか、という点に対する興味です。Intel Galileoよりも小さなIntel EdisonでデュアルコアのSilvermontアーキテクチャを採用できるのであれば、32-bit専用で固有の不具合が確認されているLakemont Core(Intel Quark Core)アーキテクチャを採用し続ける理由があるのかどうか、という疑問がわいてきます。

2点目は、1点目で指摘したように、Silvermontアーキテクチャで置き換えられるなら、Lakemont Coreアーキテクチャは発表済みの3製品(Kips Bay Fab D = Intel Galileo、Cross Hill = DK 100、Clanton Hill = DK200)で終わりになってしまうのだろうか、という疑問です。

デュアル・コアのLakemont Coreを採用した未発表のSoCは確かに存在しているよう(Intelがオープン・ソース・コミュニティにコミットしている内容を見て判断しています)なのですが、もしかすると日の目を見ないのかもしれません。

どのようになるのでしょうか…?

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