AMDがIntel Virtualization Technology互換の実装をすべき理由

はじめに

まず、本題に入る前に、私が使っているパソコンについて説明をしておきたいと思います。

私が現在個人で使用しているパソコンは3台あり、デスクトップパソコンが「ASUS P6T / Intel Core i7-930 / メモリ24GB / HDD 1.5TB / NVIDIA GeForce GTX 580」、ノートパソコンが「HP Pavilion DM1-4009AU / AMD E-450 APU with AMD Radeon™ HD 6320 Graphics / SSDを480GBに換装 / メモリ8GB)」、そしてホームサーバーが「HP ProLiant MicroServer / AMD Athlon II / メモリ16GB / HDD 2TB×4」です。

そして、私はIntel派でもAMD派でもありません(Intel派にはAMD派に見え、AMD派にはIntel派に見えているだろうな、と思っています)。どちらでも自分がその時々でよいと思ったものを買います。今はたまたまAMDが多くなっていますが、数年前はIntel一色でした。さらにその前はデスクトップパソコンがAMDで、ノートパソコンとホームサーバーがIntelでした。こんな感じにいろいろと試してみています。

そのような使い方をしている中で、表題のように私は考えるようになりました。それを今回は書いてみたいと思います。

AMDがIntel Virtualization Technology互換の実装をすべき理由

私が少し前に「Androidアプリの開発環境にはAMD CPUよりIntel CPUの方が相性が良い」で書いたように、AMDの仮想化機能「AMD Virtualization(AMD-V)」とIntelの仮想化機能「Intel Virtualization Technology(Intel VT-x)」は互換性がありません。現在のところ、多くの仮想化ソフトウェアはAMD-VとIntel VT-xをサポートしており、その両者でほぼ同じような動作をさせることができるようになっています。つまり、CPUでの機能差をハイパーバイザーソフトウェアの層で吸収している状態となっています。

ですが、当然対応していないソフトウェアも存在しています。上の記事で私が使用しようとした「Intel® Hardware Accelerated Execution Manager」もそうですし、「McAfee Deep Defender」もそうです。これらはIntelとそのグループ会社が開発したソフトウェアということもあり、Intel VT-x専用で互換性のないAMD-Vでは動作しません。

一方でAMD-V専用のソフトウェアというものは聞いたことがありません。

こういったIntelが手掛けているソフトウェア製品に相当するものをAMDが提供できればよいのですが、現実にはそういった取り組みをすることは不可能でしょう。あまりにも会社の規模が違います。

結局のところ、現在のAMD-Vは実行できないソフトウェアがある、という状態で、Intel VT-xは何でも実行できる状態にあります。そして、今後この差が広がることはあっても、狭まることはなさそうに思えます。

また、さらにCPUに搭載される仮想化機能が高度になっていくことによって、もしもAMD-VとIntel VT-xの間で非互換の機能が生じたとして、どちらを手厚くサポートするソフトウェアが多くなるかは論じるまでもないでしょう。

ですから、AMDはAMD64の将来のために、Intel Virtualization Techonology互換機能を実装すべきです。Intelは独占禁止法上の制約もあり、AMDがIntel VT-x互換実装をしたものを、ソフトウェアで判定してはねることはしないはずです。Intelのソフトウェアに対する取り組みを、AMDの製品にも取り込めるようにすることは必ずAMDの利益になるはずだと思うのです。

まとめ

なぜこのようなことを書く気になったかというと、私が次に買うノートパソコンは「Intel VT-xがないから」という理由でAMDではなく、IntelのCPUを搭載したものになりそうだからです。そんなことを考えながら、こんなことでAMDが損をしているとなったらよくないなー、と思ったわけです。選択肢の上で、同じ土俵にAMD CPUが乗ってこないのはとても残念です。また、Linux KVMでもAMDとIntelの仮想化機能の間で微妙に違う反応をすることがあり(主にエラー関連)、できればこのあたりが共通化されているとありがたいと思ったということもあります。

私のこのメモをAMDの方が見ているとは思いませんが、この思いが届くといいなぁ、ということで書いてみました。

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