仮想化」カテゴリーアーカイブ

仮想化に関するカテゴリーです。

Intelが発表したX86S Revision 1.1について(2/2) – 分析編

はじめに

今回はIntelが発表した「X86S EAS Revison 1.1」の提案を分析する回です。発表された提案の具体的な内容については前回の「Intelが発表したX86S Revision 1.1について(1/2) – 詳細編」を参照いただければと思います。

なお、本メモでは「X86S EXTERNAL ARCHITECTURAL SPECIFICATION」を「X86S EAS」にリビジョン番号を付けた形で表記します。例えば前回のドキュメントについてであれば「X86S EAS 1.0」です。このように「Rev.1.0」に対して言及する場合であっても「X86-S」ではなく「X86S」と表記します。

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Intelが発表したX86S Revision 1.1について(1/2) – 詳細編

はじめに

先日、IntelがX86-64(Intel 64 / AMD 64)を現代に合わせて変更(モダン化)した仕様「X86-S(X86S)」を提案する内容のドキュメントを発表しました。本サイトにおいても以下のメモで取り上げました:

これについて新たにIntelが内容を更新したRevision 1.1を公開しました。初期に公開されたRevision 1.0とは異なる部分が多数あり、より明確にX86Sというものを描き出しています。その内容について、前回と同様に「さかきけい」の理解で日本語化をしてみたものを本メモ「詳細編」として公開したいと思います。前回の提案から追加されたもののもあれば、変更されたもの、あるいは削減されたものもあります。

そして、私の所感については別のメモ「分析編」としてお届けしたいと思います。というわけで、今回は2回の連載となる予定です。なお、「概要編」に相当する部分については今回ほぼ更新されていませんので割愛します。

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Intelが発表したX86-Sについて(3/3) – 分析編

はじめに

Intelが公開したX86-Sの提案に関する連載における最終回です。掲載が予定・予想よりだいぶ遅れてしまいました。今回は仕様を要約しての簡単な紹介と疑問点、後方互換性の観点からどういうことが起こるのか、仮想化にあたえる影響、AMDの今後の対応としてあり得るシナリオは何かなどを分析したいと思います。

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Intelが発表したX86-Sについて(2/3) – 詳細編

はじめに

Intelが公開したX86-Sの提案について取り上げる3本中2本目の本メモでは、Intelが公開したX86-SのPDFドキュメントの内容を「詳細編」として日本語化して掲載します。内容はとても高度で、IA-32とIntel 64を仮想化関連、その後のセキュリティー向けの追加仕様、マルチコア/マルチCPUが起動してから実際にUEFIやOSを起動するまでの動きなどを含めて理解していることが前提となっています。それらに対する変更点と、それによる影響を論じるものとなっています。

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Intelが発表したX86-Sについて(1/3) – 概要編

はじめに

Intelがこれまでのほぼ完全な後方互換路線(上位互換路線)から外れて、現代に合わせた命令セット・アーキテクチャーに移行する際の具体的な設計仕様を発表しました。この内容にはある程度のIA-32およびIntel 64の理解をしている人たちに向けた概要を説明するWebページと、深くIntelアーキテクチャーを理解していることを前提とするPDFファイルによる詳細の2つに分かれています。

今回は1本のメモですべての内容について書くのではなく、3本に分けることにしました。というのも、それぞれ必要な知識レベルが異なる情報が2つあることと、それぞれについて私の解釈でコメントをする回に分けたほうが理解が進むと考えていることによります。

1本目である今回は、Intelが該当する詳細なPDFを公開しているWebページに書かれている内容を、さかきけいの理解で日本語にしたものを「概要編」としてお伝えしたいと思います。

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Intelがメインストリーム向け6コアのCPUを発表

Intel Corporationは日本時間の本日付でCore i9-7980XEなどの上位製品とともにCore i7-8700Kなどのメインストリーム向けの製品を発表しました。

個人的には前者の18コアは多すぎて活用できる気がしないのと、1999ドルは高すぎて手が出ない、また手持ちのソフトウェアの多くが他コアよりも高クロックの方が効くということもあって、359ドルが想定されている6コアの後者製品に興味を持っています。

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AMDのSeaMicro部門がVerizonのデータセンター案件を受注

AMDのSeaMicro部門がVerizonのデータセンター案件を受注したという記事が出ていましたので紹介したいと思います:

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AMDがIntel Virtualization Technology互換の実装をすべき理由

はじめに

まず、本題に入る前に、私が使っているパソコンについて説明をしておきたいと思います。

私が現在個人で使用しているパソコンは3台あり、デスクトップパソコンが「ASUS P6T / Intel Core i7-930 / メモリ24GB / HDD 1.5TB / NVIDIA GeForce GTX 580」、ノートパソコンが「HP Pavilion DM1-4009AU / AMD E-450 APU with AMD Radeon™ HD 6320 Graphics / SSDを480GBに換装 / メモリ8GB)」、そしてホームサーバーが「HP ProLiant MicroServer / AMD Athlon II / メモリ16GB / HDD 2TB×4」です。

そして、私はIntel派でもAMD派でもありません(Intel派にはAMD派に見え、AMD派にはIntel派に見えているだろうな、と思っています)。どちらでも自分がその時々でよいと思ったものを買います。今はたまたまAMDが多くなっていますが、数年前はIntel一色でした。さらにその前はデスクトップパソコンがAMDで、ノートパソコンとホームサーバーがIntelでした。こんな感じにいろいろと試してみています。

そのような使い方をしている中で、表題のように私は考えるようになりました。それを今回は書いてみたいと思います。

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「NVIDIA GRID vGPU」対応のCitrix仮想デスクトップ製品のプレビュー開始

最近では情報セキュリティ的な観点やクラウド的な運用の観点から、仮想デスクトップの導入が進んでいます。この中で、現時点ではなかなか仮想デスクトップ化が難しいのが3Dを含む必要がある用途です。この分野ではNVIDIAがかなり熱心に取り組みを行っており、ハードウェアが今春整い、ソフトウェアの整備を進めているという報道が以前ありました:

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Androidアプリの開発環境にはAMD CPUよりIntel CPUの方が相性が良い

Android用アプリケーションの開発を行うための「Android SDK」には、各種Android環境のエミュレーターが含まれています。この中の一つに、Intel Atom環境のエミュレーターがあり、これを高速化するための「Intel® Hardware Accelerated Execution Manager(以下、Intel HAXM)」というソフトウェアモジュールが提供されています。

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