2019年末に今年を振り返る

はじめに

今年はあまり更新できませんでした。いえ、今年だけではなく、昨年もそうでした。これは本当に反省しています。来年こそは、とは思っているのですが、どうなるかは謎です。

今年を振り返って、このメモの目的に合うのは何だろうと考えて、NVIDIAとAMDそれぞれのGPU向け1機能の終了について取り上げたいと思います。

NVIDIAが今年終わらせた機能

私が結構ショックだったのが、今年NVIDIAがサポートを終了したとある機能です。

それは「3D VISION」です。専用のハードウェアと対応するディスプレイの組み合わせで3D表示を可能とするものです。対応するゲームのほか、一部のBlu-ray 3Dの視聴にも対応しているものでした。

私は主にBlu-ray 3Dの視聴に使用していましたが、残念ながら今年、同社のドライバーのサポート機能から外されてしまいました:

NVIDIAはRelease 418 Driverでのサポートを最後に3D VISIONのサポートを終了することを告知しました。そして、最終的なRelease 418系のDriverはVersion 425.31 WHQLとなりました。

私の3D VISION環境(Intel Core i7-960 / NVIDIA GeForce GTX 960)では同ドライバーを導入して、3D VISIONが問題なく動作することを確認しています。

今後の課題としては、サポートするグラフィック・カードの世代が先に進んだときにRelease 418系ではサポートされない事態が訪れる、本当の最後の時がいつくるのか、というところにあるでしょう。それが少しでも先になることを祈っています。

さらに言えば、最近はテレビ関連でも3D機能のサポートが省かれており、Blu-ray 3Dの立体視聴がいつまでできるのだろうかということに不安があります。

コンシューマー向け3D視聴機能は今後どうなるのでしょうか?

AMDが今年終わらせた機能

今年、AMDはMantleのサポートを終了させることを発表し、同社のドライバーに反映(Mantleの削除)を行いました※1。これは英語の記事は複数出ているのですが、私の知る限り、メジャーな日本のサイトでは取り上げられていないのではないかと思います(見逃しているだけでしたらすみません):

それだけ実際にMantleを使用している人は少なく、インパクトのないことであったのかもしれません。

こちらの「さかきけいのメモ」では、AMDがMantleというAPIを発表した当時から、このAPIについて思うこと、そして今後起こるであろうことについて「AMDの提唱するグラフィックスAPI「Mantle」の行く先」という形で予想を以下のように記述していました:

  • AMD MantleはAMD独自のAPIであり、コアな少数のゲーム・ベンダーが対応するにとどまるであろう。
  • AMDはMantleと心中するほどの覚悟はないであろう。
  • AMDのSoCを採用するMicrosoftのXbox OneとSonyのPlayStaion 4ともMantleを採用することはないであろう。
  • NVIDIA PhysXを採用するゲーム数と同じところまで行くことはできないであろう。
  • Microsoft DirectXはMantleを採用するのではなく、DirectXを拡張する道を選ぶであろう。またOpenGLも同じ道を行くであろう。

これらの予想は結果として的中しました。

MantleはVulkanの下敷きにはなりましたが、結果としてMantleそのものがVulkanにはなりませんでした。当時からインターネット界隈ではいろいろと言われていますが、VulkanをサポートしながらMantleをサポートしないAMDのドライバーがリリースされたことからもこのことは理解しやすいでしょう※2。また、Mantle対応のゲームが必ずしもVulkan対応ではなく、Vulkan対応のほぼすべてのゲームがMantle対応ではないことからも明らかです。

これは想像しかないのですが、AMDとしてもMantleはそれほど有望視していなかったのではないかと思えます。あっさりとVulkanの下敷きとしてMantleを提供したこと、初期にある程度サポートしたGPU以外ではMantle対応としなかったこと、同業他社へのMantleへの参画を(少なくとも表立っては)働きかけていないように見えること、Direct X 12への取り組みの迅速さなどを見ているとそのように思えるのです。

結果として、MicrosoftはNVIDIAと組みDirectX 12(Direct3D 12)を策定し、KhronosグループはMantleを下敷きにVulkanを作成し、そしてAppleは独自にMetalを策定するという流れになりました。こうして、3つのAPIへ分離することになったというのがこれまでとの大きな差異かもしれません。私もMantleについて書いたときに、Appleが独自のAPIを策定するとは全く考えていませんでした。

まとめ

久しぶりのメモが大みそかのまとめ的なものになってしまったのは、自分自身でもいささか残念ではあります。来年はもう少し書いていきたいと思います。これも例年述べていることではありますが…。

本年もありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


  • これ以後は、Mantle対応のソフトウェアの実行にはRadeon Software 19.4.3以前を用いる必要があります。
  • プログラマーならば両仕様書を見れば異なるものだと直ちに理解できるでしょう。

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