Unofficial
"CLDC 1.1
+ MIDP 2.0"
API Reference.
(日本語版)

java.util
クラス Vector

java.lang.Object
  上位を拡張 java.util.Vector
直系の既知のサブクラス:
Stack

public class Vector
extends Object

オブジェクトを任意の個数格納することができる機能を提供するクラスです。 このクラスは配列と同様に任意の位置のオブジェクトへアクセスすることができます。 また、必要に応じて自動的にサイズを拡張します。 必要に応じてサイズを増減することもできます。

Vector オブジェクトが保持できる容量は elementCount による容量と capacityIncrement による増加量によって管理されます。 容量の拡張が必要になると増加量を示す capacityIncrement 変数分、拡張します。 このため容量はインスタンスに格納している要素よりも大きな値にとなります。

あらかじめ格納されるサイズが判明している場合は適切なサイズを指定しておくことにより、不要なサイズ拡張処理を減らすことができます。

このクラスはスレッド・セーフに実装されています。

導入されたバージョン:
CLDC 1.0

フィールドの概要
protected  int capacityIncrement
          Vector オブジェクトが保持することのできるオブジェクト数を増やす際に使用する、増加数です。
protected  int elementCount
          Vector オブジェクトに保持している有効なオブジェクトの数です。
protected  Object[] elementData
          Vector オブジェクトが保持するオブジェクトを格納する配列です。
 
コンストラクタの概要
Vector()
          デフォルトの初期サイズでオブジェクトを構築します。
Vector(int size)
          格納するオブジェクトの初期サイズを受け取ってオブジェクトを構築します。
Vector(int size, int next)
          格納するオブジェクトの初期サイズと増加サイズを受け取ってオブジェクトを構築します。
 
メソッドの概要
 void addElement(Object element)
          この Vector 内の配列に渡されたオブジェクトを挿入します。
 int capacity()
          現在格納可能なオブジェクト数を返します。
 boolean contains(Object element)
          渡されたオブジェクトがこの Vector に存在するか否かを判定します。
 void copyInto(Object[] objs)
          このインスタンスが保持しているオブジェクトを渡されたオブジェクト配列へコピーします。
 Object elementAt(int index)
          この Vector 内の配列の指定位置に格納されているオブジェクトを返します。
 Enumeration elements()
          格納されているオブジェクトを順番に取り出すための Enumeration インタフェースのインスタンスを返します。
 void ensureCapacity(int min)
          指定されたサイズのオブジェクトを格納するのに必要なサイズに保持可能なサイズを調整します。
 Object firstElement()
          この Vector 内の配列の先頭に格納されているオブジェクトを返します。
 int indexOf(Object element)
          渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列に最初に現れる位置を返します。
 int indexOf(Object element, int index)
          渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列の指定位置以降に最初に現れる位置を返します。
 void insertElementAt(Object element, int index)
          この Vector 内の配列の渡された位置にオブジェクトを挿入します。
 boolean isEmpty()
          現在格納されているオブジェクトがないか否かを返します。
 Object lastElement()
          この Vector 内の配列の最後に格納されているオブジェクトを返します。
 int lastIndexOf(Object element)
          渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列を後方から検索し、最初に現れる位置を返します。
 int lastIndexOf(Object element, int index)
          渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列を指定位置から先頭へ向かって検索を行い、最初に現れる位置を返します。
 void removeAllElements()
          この Vector 内の配列に格納されているオブジェクトを削除し、何も登録されていない状態にします。
 boolean removeElement(Object element)
          この Vector 内の配列に格納されている渡されたオブジェクトと等しいオブジェクトを削除します。
 void removeElementAt(int index)
          この Vector 内の配列の渡された位置に存在するオブジェクトを削除します。
 void setElementAt(Object element, int index)
          この Vector 内の配列の渡された位置に渡されたオブジェクトを設定します。
 void setSize(int size)
          インスタンスで保持するオブジェクト数を指定します。
 int size()
          現在格納されているオブジェクト数を返します。
 String toString()
          この Vector の文字列表現を返します。
 void trimToSize()
          このインスタンスのオブジェクトの格納サイズを実際にオブジェクトを格納するのに必要な最少数に調整します。
 
クラス java.lang.Object から継承されたメソッド
equals, getClass, hashCode, notify, notifyAll, wait, wait, wait
 

フィールドの詳細

elementData

protected Object[] elementData
Vector オブジェクトが保持するオブジェクトを格納する配列です。 オブジェクトを保持できるの容量はこの配列の長さと等価です。


elementCount

protected int elementCount
Vector オブジェクトに保持している有効なオブジェクトの数です。


capacityIncrement

protected int capacityIncrement
Vector オブジェクトが保持することのできるオブジェクト数を増やす際に使用する、増加数です。 この値が 0 の場合、保持することのできるサイズは倍に増やされます。

コンストラクタの詳細

Vector

public Vector(int size,
              int next)
格納するオブジェクトの初期サイズと増加サイズを受け取ってオブジェクトを構築します。

パラメータ:
size - 格納するオブジェクト数の初期サイズを渡します。
next - オブジェクト数を拡張する際に増加するサイズを渡します。
例外:
IllegalArgumentException - size あるいは next が負数の場合に throw します。

Vector

public Vector(int size)
格納するオブジェクトの初期サイズを受け取ってオブジェクトを構築します。

パラメータ:
size - 格納するオブジェクト数の初期サイズを渡します。
例外:
IllegalArgumentException - size が負数の場合に throw します。

Vector

public Vector()
デフォルトの初期サイズでオブジェクトを構築します。

メソッドの詳細

copyInto

public void copyInto(Object[] objs)
このインスタンスが保持しているオブジェクトを渡されたオブジェクト配列へコピーします。 objs はインスタンスが保持しているオブジェクトをコピーするのに十分なサイズでなければなりません。

パラメータ:
objs - オブジェクトをコピーするオブジェクト配列を渡します。

trimToSize

public void trimToSize()

このインスタンスのオブジェクトの格納サイズを実際にオブジェクトを格納するのに必要な最少数に調整します。 これ以上オブジェクトを追加しない場合や大量にオブジェクトを削除したあとにこのメソッドを呼ぶことでメモリを有効活用することができます。


ensureCapacity

public void ensureCapacity(int min)
指定されたサイズのオブジェクトを格納するのに必要なサイズに保持可能なサイズを調整します。 渡された min で指定されたサイズのオブジェクト数が保存できることが保証されます。

パラメータ:
min - 格納するオブジェクトの最定数を渡します。

setSize

public void setSize(int size)
インスタンスで保持するオブジェクト数を指定します。 既に保持しているオブジェクト数よりも小さい場合は、指定されたサイズよりも後方に保持されているオブジェクトは破棄されます。 現在のサイズよりも大きい場合は指定されたサイズまで拡張された内部の配列には null が設定されます。

パラメータ:
size - 新たに設定するオブジェクトサイズを渡します。

capacity

public int capacity()
現在格納可能なオブジェクト数を返します。

戻り値:
格納可能なオブジェクト数を返します。

size

public int size()
現在格納されているオブジェクト数を返します。

戻り値:
現在格納されているオブジェクト数を返します。

isEmpty

public boolean isEmpty()
現在格納されているオブジェクトがないか否かを返します。

戻り値:
格納されているオブジェクトがない場合 true を、ある場合は false を返します。

elements

public Enumeration elements()
格納されているオブジェクトを順番に取り出すための Enumeration インタフェースのインスタンスを返します。

戻り値:
オブジェクトを順番に取り出すための Enumeration オブジェクトを返します。

contains

public boolean contains(Object element)
渡されたオブジェクトがこの Vector に存在するか否かを判定します。 element とこの Vector 内に保持しているオブジェクトは Object クラスの equals メソッドで比較を行います。

パラメータ:
element - 判定する対象のオブジェクトを渡します。
戻り値:
オブジェクトが存在すれば true を、存在しなければ false を返します。

indexOf

public int indexOf(Object element)

渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列に最初に現れる位置を返します。 element とこの Vector 内に保持しているオブジェクトは Object クラスの equals メソッドで比較を行います。

最初にこの Vector 内で一致したオブジェクトの配列内の位置を返します。 一致するオブジェクトが存在しない場合は -1 を返します。

パラメータ:
element - 検索する対象のオブジェクトを渡します。
戻り値:
一致するオブジェクトの配列内の位置あるいは -1 を返します。

indexOf

public int indexOf(Object element,
                   int index)

渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列の指定位置以降に最初に現れる位置を返します。 element とこの Vector 内に保持しているオブジェクトは Object クラスの equals メソッドで比較を行います。

最初にこの Vector 内で一致したオブジェクトの配列内の位置を返します。 一致するオブジェクトが存在しない場合は -1 を返します。

パラメータ:
element - 検索する対象のオブジェクトを渡します。
index - 検索を開始する Vector 内の配列内の位置を渡します。
戻り値:
一致するオブジェクトの配列内の位置あるいは -1 を返します。

lastIndexOf

public int lastIndexOf(Object element)

渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列を後方から検索し、最初に現れる位置を返します。 element とこの Vector 内に保持しているオブジェクトは Object クラスの equals メソッドで比較を行います。

後方から検索し、最初にこの Vector 内で一致したオブジェクトの配列内の位置を返します。 一致するオブジェクトが存在しない場合は -1 を返します。

パラメータ:
element - 検索する対象のオブジェクトを渡します。
戻り値:
一致するオブジェクトの配列内の位置あるいは -1 を返します。

lastIndexOf

public int lastIndexOf(Object element,
                       int index)

渡されたオブジェクトがこの Vector 内の配列を指定位置から先頭へ向かって検索を行い、最初に現れる位置を返します。 element とこの Vector 内に保持しているオブジェクトは Object クラスの equals メソッドで比較を行います。

指定位置より前方へ向かって検索を行い、最初にこの Vector 内で一致したオブジェクトの配列内の位置を返します。 一致するオブジェクトが存在しない場合は -1 を返します。

パラメータ:
element - 検索する対象のオブジェクトを渡します。
index - 検索を開始する Vector 内の配列内の位置を渡します。
戻り値:
一致するオブジェクトの配列内の位置あるいは -1 を返します。

elementAt

public Object elementAt(int index)
この Vector 内の配列の指定位置に格納されているオブジェクトを返します。

パラメータ:
index - 取り出すオブジェクトの Vector 内の配列の位置を渡します。
戻り値:
指定位置から取り出したオブジェクトを返します。
例外:
ArrayIndexOutOfBoundsException - 指定された位置が不正な場合に throw します。

firstElement

public Object firstElement()

この Vector 内の配列の先頭に格納されているオブジェクトを返します。 このメソッドの呼び出しは、

     elementAt(0);

と記述するのと等価です。

戻り値:
最初のオブジェクトを返します。
例外:
NoSuchElementException - オブジェクトが1つも存在しなければ throw されます。

lastElement

public Object lastElement()

この Vector 内の配列の最後に格納されているオブジェクトを返します。 このメソッドの呼び出しは、

     elementAt(size() - 1);

と記述するのと等価です。

戻り値:
最後のオブジェクトを返します。
例外:
NoSuchElementException - オブジェクトが1つも存在しなければ throw されます。

setElementAt

public void setElementAt(Object element,
                         int index)

この Vector 内の配列の渡された位置に渡されたオブジェクトを設定します。 このメソッドの呼び出し以前に登録されていた指定位置のオブジェクトは破棄されます。

位置は 0 と等しいかそれ以上であり、size() メソッドの戻り値以下でなければなりません。

パラメータ:
element - 設定するオブジェクトを渡します。
index - オブジェクトを設定する位置を渡します。
例外:
ArrayIndexOutOfBoundsException - 指定された位置が不正な場合に throw します。

removeElementAt

public void removeElementAt(int index)

この Vector 内の配列の渡された位置に存在するオブジェクトを削除します。 削除されたオブジェクトよりも後ろに格納されているオブジェクトは削除されたオブジェクトの位置以降に移動します。

位置は 0 と等しいかそれ以上であり、size() メソッドの戻り値以下でなければなりません。

パラメータ:
index - 削除するオブジェクトの位置を渡します。
例外:
ArrayIndexOutOfBoundsException - 指定された位置が不正な場合に throw します。

insertElementAt

public void insertElementAt(Object element,
                            int index)

この Vector 内の配列の渡された位置にオブジェクトを挿入します。 挿入されたオブジェクトよりも後ろに格納されているオブジェクトは挿入されたオブジェクト以降に移動します。

位置は 0 と等しいかそれ以上であり、size() メソッドの戻り値以下でなければなりません。

パラメータ:
element - 挿入するオブジェクトを渡します。
index - 挿入するオブジェクトの位置を渡します。
例外:
ArrayIndexOutOfBoundsException - 指定された位置が不正な場合に throw します。

addElement

public void addElement(Object element)

この Vector 内の配列に渡されたオブジェクトを挿入します。 配列がオブジェクトを格納するのに必要なサイズが足りなければ自動的にサイズを拡張します。

パラメータ:
element - 挿入するオブジェクトを渡します。

removeElement

public boolean removeElement(Object element)

この Vector 内の配列に格納されている渡されたオブジェクトと等しいオブジェクトを削除します。 削除されたオブジェクト以降のオブジェクトは、削除されたオブジェクトの位置とそれ以降に移動します。

パラメータ:
element - 削除するオブジェクトを渡します。
戻り値:
削除対象のオブジェクトが存在した場合は true を、存在しなかった場合は false を返します。

removeAllElements

public void removeAllElements()

この Vector 内の配列に格納されているオブジェクトを削除し、何も登録されていない状態にします。


toString

public String toString()

この Vector の文字列表現を返します。

オーバーライド:
クラス Object 内の toString
戻り値:
この Vector の文字列表現を返します。

Unofficial
"CLDC 1.1
+ MIDP 2.0"
API Reference.
(日本語版)

公式仕様書原文の著作権表記等(※):

Mobile Information Device Profile Specification ("Specification")
Version: 2.0
Status: FCS
Release: November 5, 2002

Copyright 2002 Sun Microsystems, Inc. and Motorola, Inc.
All rights reserved.
※ただしこの API リファレンスは英語仕様を一語一句正確に翻訳したものではなく、一度私が英語の仕様原文を読んだ上で元の意味と構造をなるべく保つように書き起こしたものです。このため一部は完全に異なる説明となっています。また CLDC 1.1 部分は同仕様の範囲外であるため、まったく参考とはしていません。

※仕様書のライセンス上、問題は無いと考えておりますが、万が一問題があるとお考えの関係者の方がいらっしゃいましたらメールにて連絡をいただけると幸いに存じます(第一言語に日本語、第二言語に英語を希望しますが、返信は基本的に日本語で行います)。

この API リファレンスは仕様書の日本語版という位置づけでは作成していませんし、仕様書ほど厳格でもありません。MUST、SHOULD、MAY などの仕様の条件を強調する文を維持していません(反映すらしていない個所もあります)。仮想マシンおよび MIDP の実装のために使用することは避けてください。そのような用途には必ず公式仕様書原文そのものを用いるべきです。
この API リファレンスに記載されている内容は"さかきけい"が Sun Microsystems, Inc や Motorola, Inc、Java Community Process が公開している各種公式資料を元に、独自に調査・編集したものであり、Sun Microsystems, Inc や Motorola, Inc、Java Community Process 等とは一切関係ありません。したがってこの API リファレンスに関する問い合わせを関係各社等に対して行うことを固く禁じます。
また、記載された内容には既知か否かに関らず誤りが含まれる可能性があり、一切保証はありません。本 API リファレンスを使用した結果、不利益が生じたとしても"さかきけい"は一切の責任を負いません。
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Copyright© 2001-2002,2005-2009,2011 by KEI SAKAKI.
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