はじめに
「Intel Galileo Development Board」を使用するにあたって、あった方がいいもの、目的によってはあった方がいいもの、さらに限定的ではあるもののできればあった方がいいものなどについてまとめてみたいと思います。私自身、これに沿って必要なパーツをそろえました。
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必要なもの
- Intel Galileo Development Board(パッケージに付属)
- USB Aコネクター(オス)⇔ USB micro-Bコネクター(オス)変換ケーブル(パッケージに付属しません)
- ACアダプター(パッケージに付属)
このように必須なもののうち「USB Aコネクター(オス)⇔ USB micro-Bコネクター(オス)変換ケーブル」が含まれていません。現在となってはポピュラーなケーブルではありますが、それだけに引っ張りだことなっていて不足するケースもあるかもしれません。念のために足りているかどうかを確認したほうがよいでしょう。
もしも、ACアダプターを再購入する必要がある場合には5ボルト2アンペアのものが必要です。なお、インテルは付属のACアダプター以外での動作を保証していないので注意が必要です。
あった方がいいもの
- micro SDメモリーカード(最大32GB。個人的には、micro SDHCメモリーカード 32GBを推奨)
- 接続元パソコンにRS-232レベルD-Sub 9ピン(オス)がなければ、それらを搭載するためのボードあるいはUSBデバイス
- D-Sub 9ピン(メス) ⇔ 3.5mm ステレオミニプラグ変換ケーブル
- 3ボルトの持続的電源(CR系コイン形リチウム電池、例えばCR2032などと該当電池のホルダーおよび接続用ケーブル)
「Intel Galileo Development Board」を単なるArduino Uno R3互換ボードとしてではなく、Linuxが動作するマイクロコンピューターボードとして扱うのであれば、事実上必須であると考えるべきです。
3ボルトの電源があると、Intel Quark SoC X1000に搭載されたRTC(時計)を維持することができるようになります。
なお、私は面倒になってついつい割高であることがわかっていながら、いわゆる自作PCパーツショップで「CR2032」を1個200円で買ってしまいましたが※1、普通の(PCではない)パーツショップであれば5個200~315円で購入できるので、そういった方面で購入することを強くお勧めします。
できればあった方がいいもの
この項目以降は、「Intel Galileo Development Board」をLinuxが動作するマイクロコンピューターボードとして扱う場合にのみに適用されるものです。
- USB Aコネクター(メス) ⇔ USB micro-Bコネクター(オス)変換ケーブル
- Ethernetカテゴリー5ケーブル
USBケーブルは、接続したいデバイスによって異なりますが、USBハブを経由しても問題がないものであればバスパワー給電をサポートするUSBハブ※2を経由すれば問題なく接続できるので、通常のケーブルで問題ありません。しかし、USBハブを経由すると動作がおかしくなるようなセンシティブな機器の場合には、別途ケーブルに電源補助用の入力端子※3がついたものをお勧めします。例えば、外付けハードディスクドライブなどで、バスパワー動作が必要なものなどで使用する必要があるかもしれません。
日本国内で使用してよいのか判然としない、ワイヤレスEthernet(Wi-Fi)やBluetooth対応のボードをmini PCI Expressスロットに挿さないのであれば、ネットワーク接続のためにFast-Ethernet対応のポートに挿すカテゴリー5ケーブルを用意した方がよいでしょう。
場合によってはあった方がいいもの
- 外部給電可能なUSBハブ(USB 2.0対応)
USB経由でいろいろと機器を接続して試してみたい場合には、ACアダプターで給電可能なUSBハブを用意することをお勧めします。ただし、執筆時点ではUSBハブがきちんと使用できることは確認していません。Linuxなのでおそらく大丈夫だとは思いますが、自己責任で判断ください。
自作の必要性について
先日、秋葉原を少し回ってみた範囲では、以下のものを自作する必要があるようです:
- 「あった方がいいもの」で挙げた、シリアルのRS-232レベルで3.5mmステレオミニジャックに挿すためのケーブルというものはないようです。私はUSB ⇔ RS-232接続ケーブルとD-Sub 9ピン(メス)および3.5mm ステレオミニプラグ(あるいは同ミニジャック※4)、電線、熱収縮チューブを用いて自作することにしました。
- 同じく「あった方がいいもの」で挙げた、Intel Galileo Development Boardに搭載されたIntel Quark SoC X1000のRTCを常時動作させるための3ボルト常時給電用にコイン(ボタン)電池のCR2032と同ホルダー、コネクター付き電線を購入して、自作することにしました。本体と接触する可能性を考慮して、絶縁は紙※5で行う予定です。
まだ作成していないので、明日以後に組み立てる予定です。
なお、前述のシリアルケーブルについては、スイッチサイエンスが販売する予定があると、インテル株式会社の方より情報がありました。※6
あきらめたもの
- Mini PCI ExpressスロットからPCI(32ビット)を2スロット出すアダプター
- Mini PCI ExpressスロットからPCI Express x1を1スロット出すアダプター
これは最後まで使用を検討しました。特にビデオボードの接続を考えるとこのオプションはどうしても外すことができません。しかし、今回秋葉原で見かけた製品は、いずれもフロッピーディスク用の電源コネクターから5ボルトの電源を得るものの、3.3ボルトおよび12ボルトの電源は、接続したマザーボードに求めるものでした。PCI規格では、これらの電源の許容アンペア数はボードによると規定があるものの、貸与を受けたボードで使用するのにはリスクが大きすぎるので、今回は使用しないこととしました。※7
できることであれば、Serial ATA電源ケーブルから3.3ボルト、5ボルト、12ボルトのすべての電源を取って同様の動作をするアダプターがあれば…と期待してしまいます。前述の製品を出されている株式会社ディラックに期待せずにはいられません 🙂
まとめ
二十数年ぶりに秋葉原をPCパーツ目的以外ではなく、電子部品目的で歩き回ったのは本当に新鮮な刺激があり、今回の件に不要な過去の出来事をいろいろと思い出してしまいました。まぁ、それはともかく、必要な部材を調達したので、これを組み立てて、Intel Galileo Development Boardの通電にこぎつけたいと思います。
2014年1月11日追記
量産版の「インテル Galileo 開発ボード」には、「USB Aコネクター(オス)⇔ USB micro-Bコネクター(オス)変換ケーブル」が含まれていませんでしたので、それに合わせた変更を行いました。
また、量産版ではACアダプターが2アンペアのものに変更されたのと、冊子が追加されてその中にACアダプターは付属のもの以外を保証しないという記述があることを確認したので、それを反映しました。
- 実は数店回ってみたところ、これでも自作PCパーツショップでは安い方…のようです。最大で320円で見かけました。
- ACアダプターなどによってUSBハブに電源を供給することで、USBハブ以下の機器に電源を与えることに対応したハブのことを指します。
- 主にUSB系ものがついているものが、いわゆるPCパーツショップで販売されています。
- ミニジャックの場合は別途両端がミニステレオプラグのケーブルが必要です。
- 普通の印刷用紙あるいは表面加工されたクッキングシートの使用を想定しています。
- D-Sub 9ピンからの変換ではなく、mini USBコネクター付きのUSB ⇔ 3.5mmミニステレオプラグ変換デバイスとのことです。
- 自己所有となるボードが手元に届いたら試してみるかもしれません。