BREW

KDDI携帯電話向けアプリケーションプラットフォーム「BREW」の導入及び「BREW」搭載機種の発売についてというプレスリリースを本日出しました。これによればQUALCOMM社(同社の今回の件に関するプレスリリースもQUALCOMM Congratulates KDDI on the Launch of BREW? Download Serviceというタイトルで出ています)が開発した、携帯電話向けのC/C++実行環境BREWによるアプリケーションのダウンロードに対応した機種C5304Tをリリースするということで、従来のJavaによるezplusとは別の仕組みによるダウンロード可能なアプリケーションの配信が可能になります。

このBREWはJavaで行われているハードウェアとアプリケーションの間に仮想マシンという構造を設けるという方法ではなく、特権管理とAPIによって管理した上でハードウェア上で実行するという点が異なります。開発はMicrosoft社のVisual Studio専用のSDK(日本語版もあります)を組み合わせた環境を使用し、コードの記述はC言語あるいはC++にて行います。当然不正なポインタによるアクセスやバッファオーバーフロー等の問題に直面する可能性(=アプリケーションレベルの障害だけで実行環境そのものがクラッシュするわけではありません)もありますが、それだけ柔軟にそして高速に動作するアプリケーションを記述することが可能になるというメリットもあります。

 BREWアプリケーションはBREW環境専用APIとキャリアが用意する独自のAPIを用いて記述します。このようにして開発したアプリケーションの配信を行う前に、害がないかどうか、品質が適切であるかどうかの検査(アプリケーションと拡張機能のテスト)を行います。この検査は使用するAPIのレベルによって異なりますが、全てのレベルとも有料であり、最も安いレベル1でもUS$750(US$1 = \120換算で90,000円)も必要だったりします(開発の流れは「BREWアプリケーションの開発」にて解説されています)。

というわけで、配信対象とするBREWアプリケーションは個人や非営利の開発グループがおいそれと参加できるものではないようです。

このBREW対応ケータイのリリースというニュースを目にした際に、某IRCチャネルにてオブジェクト指向スクリプト言語RubyのWindows方面担当である なかむら(う) さんと話していて、〝これを使えばケータイ上でRubyを動かして、Rubyスクリプトによるケータイアプリを書けるんじゃないか? ケータイ専用のライブラリも追加して。〟なんて話を一瞬していたのですが、見事に打ち砕かれました(^^;→関連する なかむら(う) さんの日記

というわけで、QUALCOMMさん、KDDIさん。無料のアプリを作ろうとしているデベロッパのサポートを忘れないようにした方がいろいろといいと思うのですがいかがでしょうか? もし、(実際に可能かどうかは検証していませんが)Rubyがケータイで動いて、Rubyスクリプトでアプリが書けるようになったらケータイアプリの裾野がすごく広がるのではないかと思ったりしました。

..。私はBREWに明るくないので間違ったことを書いていたらごめんなさい(^^;

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