SH2101V

シャープからNTTドコモのFOMA向けの端末「SH2101V」が発売されました。これはPDAと電話を見事に融合させた意欲的な製品で、もっと注目を浴びてもいいと筆者は思っているのですがいかがでしょうか?

PDAとしてのSH2101Vについては、PDAをあまり理解していない筆者にはなんとも言いがたいのですが、そこそこ使えるものに仕上がっていると思います。特にiモードブラウザの履歴がタブで表示されて、それをスタイラスでクリックすると瞬時にそのページに移動することができたり、標準でJava Scriptをサポートしたブラウザ(アクセス社のNetFront)とPOP3/SMTPを使用可能なメーラを採用しており、さらにFOMAも内蔵しているため、単体で携帯用Internet端末としての完成した製品といえます。(この他にスケジューラやアドレス帳など必要と思われる機能は一通りついています。)

それはともかくとして。この端末についても一般誌で取り上げるであろうと思われる部分ではない、iアプリの部分についてを取り上げたいと思います。(全体的なSH2101Vの記事としてはインプレス社のケータイWatchの記事であるケータイ新製品SHOW CASE NTTドコモ SH2101Vがお勧めです。)

この端末(というかPDAというか)は、昨日取り上げたSO504iと同様にアプリックスJBlend採用しています。シャープはJ-フォン向けの端末であるJ-SH07J-SH08J-SH51でもJBlendを採用しており、自然な流れであるといえるでしょう。

このiアプリ向けJBlendはやはりSO503i/iSシリーズに似た挙動を示します。動作速度はPDAとしての基礎体力(処理速度)が高いこともあって、なかなか高速です。また、モードを切り替えることによって、一般的なiアプリのディスプレイサイズを意識した設定である横120ドット×縦130ドットの他に、サイズがぐ~んと広くなった横240ドット×縦160ドットというSH2101Vの液晶サイズを活かしたモードも備えています。(対応しているiアプリがほとんどないですけど(^^;)

SH2101Vは金属製のスタイラスによる入力をサポートしており、液晶をスタイラスで直接クリックすることで操作を行えますが、iアプリにおいても高レベルAPIを使用しているiアプリに限られるものの、スタイラスによる操作を行うことができます。ただし、試した範囲では低レベルAPIにおいてはスタイラスをサポートすることはできないようです。また、キーボードつきのPDAであるため、携帯電話よりも多くのキーを搭載しているのですが、これも携帯電話互換の範囲内のキーしかサポートできないようでした。

日本電気製のN2002では若干不安定さのあったiモーションの再生も安定して行うことができました。比較的素直なiアプリ実装であると言える思います。ただし、504iシリーズでは解消されているGeneric Connectionフレームワーク関連の実装はSO503i/iSと同様に不適切な実装となっているようです。

さて、筆者としてこのSH2101Vをどう思っているかということを最後に述べておきたいと思います。はっきりいってかなり完成度が高く、本体とハンドセットが分離してBluetoothによる無線接続によって電話機として使用できるのは非常に「楽しい」です。また、P2101Vと比較しても使いやすいTV電話機能といったアドバンテージもあります。しかし、これらすべてのメリットを帳消しにしてしまうのが10万円以上という値段です。この価格でどうかと聞かれれば、やはりよほどお金を持った方に対してしかお勧めできません。個人的には6万円を切らないときついかなぁ、という印象を抱いています。それに「携帯電話機」としてのカテゴリに含めることができるのかどうかも意見が分かれるところでしょう。(個人的にはPDAと電話機の融合にはあまり魅力を感じていません。)


最後に豆知識をひとつ。SH2101Vには電源スイッチがないため、そのまま放置しておくと常に待ち受け状態となり、すぐに電池がなくなってしまいます。これを防ぐためには、本体裏面にあるFOMAカードのロックスイッチを待ち受けが不要なときにはオフ状態にしておくとよいです。こうすると待ち受け状態ではなくなるため、かなり電池の消費を抑えることができます。

と、ここまで書いてきてなんなのですが。突然返してほしいといわれて返してしまったため、これ以上の感想や情報はありませんので、ここに書いてある以上のことについての質問はご遠慮ください(^^;

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