私も「Windows 8.1のハードウェアメーカー向け出荷開始」で不満を述べた件ですが、Microsoftが当初のWindows 8.1を評価向けおよび開発向けに早期提供しないという方針を撤回し、評価向け(TechNet)および開発向け(MSDN)に提供を開始したそうです。
- Microsoft、Windows 8.1製品版を急遽前倒しで公開 – PC Watch
- MS、「Windows 8.1」RTM版を開発者向けにリリース–ユーザーの声を受け方針覆す – CNET Japan
後者のMary Jo Foleyさんの翻訳記事(CNET Japan)から一部引用します:
Microsoft幹部らは、パートナーらにRTM版を早期提供しないという当初の決断が、Windows 8.1リリースに向けて準備を進める人々にとって「大きな問題」になっていることがはっきりとわかったと述べている。
当初から私も不満であると書いたように、あり得ない決定でした。それを後からでも撤回するのは撤回しないことよりも評価できますが、現在のMicrosoft幹部には開発者やテスト担当者の立場というものがわかる人がいないのだということがはっきりとわかります。そうでなければ、当初から早期提供しないという決定などしないはずなのですから。
Microsoftの技術力や影響力の衰退が言われる背景には、こういった自分たちの目の前にあることが見えていないということにあるんじゃないかと思います。考えてもみてください。Microsoftのソフトウェアに対応するソフトウェアの開発や評価をする、いわば「ファン」に対して早期提供しないなんて対応、ありえないでしょう? そもそもそういうことをするために提供している有料サービスに対して提供しないなんて、そんな決定をしてしまう会社はまともなソフトウェア企業とは思えません。自分の足を食べるタコのたとえがありますが、まさに今回のMicrosoftはそんな感じに見えました。
私が知っていた、開発者をよくわかっていてサポートをする企業であったMicrosoftは、きっともうどこにも存在しないのではないかと悲しく思わせる一件でした。
まぁ、結局早期提供することになったので、片足半分で踏みとどまれた、といったところでしょうか?