BootstrapってHTML 3.x時代への回帰なのでは?

Bootstrapという、HTMLの表現を簡単に今風にできるフレームワークがあります。これを使うと何ができるのか、についてはASCII.jp - Web Professionalいまさら聞けない「Twitter Bootstrap」とは?あたりを見てみてください。

私もこれを仕事で使う機会があったのですが、なんだか、ものすごく既視感がありました。

昔々、1990年代後半にWebサイトを作っていたときと同じ感覚があったのです。その頃はHTMLとCSSで分けて書くより、HTMLにすべてを詰め込むのが一般的でした。※1 <FONT COLOR="RED">とかで装飾を指定し、<CENTER>とかで位置決めをしていたわけです。さらに凝ったレイアウトが必要な場合には<TABLE>タグを使用して組んでいました。

Bootstrapを使ったHTMLの作成は実にこれに似ています。フレームワーク側は既成で手を入れない代わりに、HTML側にすべてのレイアウトやら表現やらの指定を書き込むのです。これはHTML 4.0で否定されたスタイルだったはずです。HTML側には文書としての意味を持たせ、CSSで表現を適用するということになり、HTML 3.X時代の流儀は非推奨になったのです。

こうしてHTMLでは「ここはメインの文書です。そして文章の内容は~」というようなことを書き、CSSには「メインの装飾は~、位置は~」といったことを書くようになったのです。見た目を変える際にはCSS側を変える、そういう環境が整えられたのです。

しかし、このBootstrapは再度HTML 3.xのころのパラダイムに押し戻すものです。少なくともHTMLの記述の作法は前時代の方法に押し戻しています。classの中にここは何個のグリッド分使います、左寄せです、右寄せです、とかそういうのを書くのですから…。本来の流儀では何個のグリッド分だとかそういうことではなくメインカラムだとか、サブカラムだとか、そういう「意味」のあることを書くべきだったはずです。

このBootstrapの導入によって得られるメリットが多くあるのはわかりますが、どう見ても方法論的には前時代への回帰だよなぁ、と思ってしまいます。


  • 簡単なCSSですから解釈できずにクラッシュしてしまうNetscape Communicator 4というブラウザーがあったことや、OS/2標準のIBM WebExplorerのようなHTML 3.0ベースで非CSS対応のブラウザーが存在したことも一因です。

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