Windows のバージョンアップ

はじめに

このメモをお読みの皆様はどのような OS をお使いでしょうか? 私はメインとして Windows XP Professional SP2 と Windows 2000 Professional SP4 を使用しています。主に前者は自宅および個人持ちのノートパソコンで、後者は職場で使用しています。

Windows Vista がいつ発売されるか話題になっている現在においても、まだ2つ前のバージョンである Windows 2000 やそれ以上前のバージョンである Windows 98SE/98 などが現役で使用されている光景をよく見かけます。私の親が使用しているパソコンは、いまだに Windows 98 だったりします。これにはさすがに使用している当人もそろそろ限界を感じつつあるようですが。

Windows 2000 から Windows XP へ

Windows 2000 ユーザーから見ると、Windows XP はさほど魅力的には写らないようです。確かに機能面を少し見る限りでは Windows 2000 から Windows XP へバージョンアップするメリットはあまりないように見えます。Windows XP から Windows Vista への変更のような、派手なユーザーインターフェースの見栄えの変更もありません。また、パワーユーザーと呼ばれる人たちほど、Windows XP で導入された Luna と呼ばれるデザインを嫌う傾向があり、クラシックを選択している方も多いようです。そうなると、Windows XP によってもたらされるメリットをほとんど実感できない、ということになっているようです。

一応、NetBurst アーキテクチャを採用する CPU を用いており、Hyper-Threading を有効にしているユーザーにとっては、事実上 Windows XP しか選択肢はありません。確かに Windows 2000 でも動作しますが、Intel と Microsoft は Windows XP を Hyper-Threading の動作対象の OS としており、クライアント向けの Windows 2000 はサポート対象外としています。

このような状態で Windows 2000 から Windows XP へ積極的にバージョンアップする理由はなかなか見つからないと思いますし、実際、Windows 2000 から Windows XP へのバージョンアップは必ずしも必要ではないという意見もそれなりに説得力を持ちます。

しかし、私はある特定のユーザーに Windows 2000 から Windows XP へのバージョンアップを薦めたいと思っています。それは 3D 系のゲームユーザーとベンチマーカー達です。

FINAL FANTASY XI Benchmark 3 における Windows 2000 と Windows XP の差

具体的に何かを論じる前に、まずは FINAL FANTASY XI Benchmark 3 の結果を以下に示したいと思います。これは同一のマシン環境において、別の OS をインストールして実行した結果です。

OS 名 ベンチマーク値
Windows 2000 Professional SP4 3394-H  4834-L
Windows XP Professional SP2 3799-H  5631-L

ベンチマーク結果を見れば一目瞭然であるように、Windows XP Professional での結果は Windows 2000 Professional での結果を大きく超えるものであることが分かります。この差は、パーツを1ランク上のものへの更新したのとほぼ同じ程度であるということがいえます。

まとめ

OS のバージョンアップでは、ユーザーインターフェースや視覚的表現など目立つ部分での改良や変更以外にも、ハードウェアの能力を従来以上に引き出すための改良も含まれます。これらは API などによる拡張にも見られない、非常に地味な点ではありますが、重要な点であるといえるでしょう。

Windows 2000 から Windows XP へのバージョンアップでもこのように地味な点が見られます。Windows XP から Windows Vista へのバージョンアップでは更なる地味な改良を望める点もあるでしょう。パフォーマンスについてもそうですし、機能についてもです。

ユーザーインターフェースや演出上の表現以外にも、多くの点が改良されるということを忘れずに Windows Vista を見つめることで新たなる発見があるかもしれません。現在発売中の雑誌に付属している Windows Vista をこれから試用する場合には、広い視点や素直な気持ちで構えずに試用してみることをお勧めしたいと思います。

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