【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】Microsoftが「Xbox One」のチップ概要をHot Chipsで発表 – PC Watch
後藤 弘茂さんによる、Xbox Oneの構造解説と、PlayStation 4との対比についての記事です。
サウスブリッジチップは各種I/Oとクロック、システムコントローラを統合している。KinectモジュールはサウスブリッジにUSBで接続されており、同じくUSBに接続されたWi-Fiが2系統ある。片方のWi-Fiはゲームコントローラなどを接続する。コントローラはBluetoothではなく、Wi-Fi接続だ。
Wi-Fiが2系統というのは面白いですね。片方の帯域を使いきっても、もう片方には影響を与えないで使用できるようにするためなのでしょうか。Bluetoothではないのは、Wi-Fiとの干渉あるいは帯域の少なさを嫌気したのでしょうか…? 理由を聞いてみたいところです。
メインSoCは、台湾の最大手ファウンドリTSMCの28nm HPMプロセスで製造されている。つまり、スマートフォンやタブレットに使われているモバイルSoCの最先端チップと同じプロセスを使っている。ダイサイズはすでに触れたように363平方mmと、コンシューマ機器の標準的なサイズを大きく越え、サーバーCPU並だ。
CPUとGPUを両方を1チップ化したものとはいえ、やはり大きいですね。最初のうちは売れるたびに赤字が計上される逆ザヤが発生する可能性がありそうです。今後のシュリンクに期待といったところなんでしょうか。とはいえ、最近のシュリンクではゲートは小さくなっても配線幅はあまり変わらないという状況が増えているようですから、大幅に小さくなるのは少し先になりそうですね。
「SoC Components」の図に「CPU, GPU, special processors, and IO share memory via host-guest MMUs and synchronized page tables.」と書いてあるので、アドレス空間はこれらで一本化されているようです。
すべてを見てみると、CPUとGPUという構成要素こそ似ていますが、それ以外の部分は完全に別物です。見た目も別物で、思った以上にXbox OneとPlayStation 4は異なるゲーム機のようです。
おまけ
当初掲載のこの記事では以下のようになっていました。
GPUコアは850GHz程度で駆動し1.31TFLOPS
850GHzはすごいなぁ!(棒読み)……ということで、念のため今もう一度確認したところ、
GPUコアは850MHz程度で駆動し1.31TFLOPS
に直っていました。