はじめに
前回はWindows環境において「Intel EdisonとパナソニックのコンデジDMC-TZ10が競合する」というメモを書きましたが、他にも競合するものがあることを把握しています。それは「Oracle VM VirtualBox」です。
これはとても有名な仮想PCマシンを提供するソフトウェアです。
競合が発生した際の症状
このソフトウェアをインストールしている筆者の環境において、「Intel Edison」シリーズと競合が発生していることを確認しています。具体的には一部のネットワークを扱うコマンドが正常に終了しなくなったり、「Internet Explorer」の挙動が不安定になったりします。特に「Internet Explorer」においてSSL/TLSを用いた接続が失敗するような症状が発生することが、私の環境では起こりました。
この状態で「コマンド プロンプト」を起動して「netstat -an
」とコマンドを実行すると、そのままハングアップして反応が無くなり、ウィンドウを閉じるための操作も無効になってしまいます。また、「デバイス マネージャー」で関連する部分の操作を行おうとするとやはりハングアップする状態を見ることになりました。
当初は何が原因かわからなかったのですが、順番に条件を絞っていくと「Intel Edison」シリーズのボードを認識させた状態で「Oracle VM VirtualBox」をインストールした環境で問題が発生するということが絞り込めました。
この問題は「Intel Edison」シリーズ用の「Intel Edison USB RNDIS Device」と「VirtualBox Host-Only Ethernet Adapter」との競合で発生しているように見受けられました。※1
これらの症状は「Intel Edison Driver Setup 1.0.0」と「Oracle VM VirtualBox 4.3.18-96516」で発生することを確認しています。また、これよりも少し前の「Oracle VM VirtualBox」でも同様な問題が発生することを確認しています。
これらのソフトウェアをインストールする環境は分割して別のマシンとする方がよさそうに思われます。
現状の説明
これらの問題はデバイス マネージャーのネットワーク アダプターのカテゴリーに以下のドライバーが登録されている状態での出来事です(障害を起こす「Intel Edison USB RNDIS Device」を除く):
- Bluetooth デバイス(RFCOMM プロトコル TDI) #4
- Bluetootn デバイス(パーソナル エリア ネットワーク) #4
- Intel Edison USB RNDIS Device
- Intel(R) Gigabit CT Desktop Adapter
- Realtek PCIe GBE Family Controller
これまでIntel Edison用のドライバーをインストールして同デバイスを接続するまでは問題がなかったことを考えると、(どれが問題の本丸なのかはさておき)Intel Edisonシリーズの接続で問題を生じさせたという印象がぬぐえません。
暫定的な状況の対処
「Oracle VM VirtualBox」をインストールしていない状態あるいは「セーフ モード」において、「デバイス マネージャー」を使用して「Intel Edison USB RNDIS Device」を「無効」にするかアンインストールすることで、該当する問題に対処することができます。ただし、無効にした場合にはIntel Edisonで想定されている一部のネットワーク系の機能が使用できない問題が発生するものと思われます。
まとめ
このように、デバイスとソフトウェアとの間で競合を起こすことがあります。問題が生じた際には、順番に有効にしたり無効にしたりして依存関係を解き明かしていくことが必要になることがあります。できればそんなことにならないようにしたいものです…。
- インストールとアンインストールを繰り返して、その挙動から予想しただけであり、絶対にそうだと言えるところまでは調査していません。