IntelがInternet of Things部門を設置

単独の記事としては取り上げるのが遅れてしまいましたが、IntelがInternet of Thingsに対応する部門を設置するという報道がありました:

この記事によると、専門部署を設置してInternet of Thingsの市場を開拓していくとのことです:

Cisco Systemsなど技術系の大手企業の後に続き、Intelはモノのインターネット(IoT:Internet of Things)関連のグループ「Intel Internet of Things Solutions Group」新たにを設立した。

現在のところ、Intelはこの事業用に「Intel Quark SoC X1000」を開発済みで、そのプロセッサーコアIPとしてIntel DX4ベースの「Intel Quark Core(Lakemont Core)」を採用しています。また、

「Wind RiverやMcAfeeなどの資産を用いて、AtomとQuark向けにより完成されたソフトウェアスタックやプラットフォームを開発する」と付け加えた。

ということで、既存のソフトウェア資産も有効に使用していく意向です。

正直なところ、このIntel Quark SoC X1000だけではこの分野には足りないはずです。もう少し下位を狙えるSoCも今後は必要になってくる気がしています。Atomより小さいからQuarkとの名称だそうですが、さらにその下となると、何になるのでしょう? 🙂

Intelの場合はチップレベルで出荷する縛りがあるでしょうから、そのIntel Quark SoC X1000よりも小型なSoCに必要な要素としては、

  • 十分に小さいIA-32コア(Pentium ISAへ引き上げることができるならば、Intel 80386クラスのコアでも十分かも?)
  • レガシーブロック(既存のIA-32向けソフトウェア資産の有効活用のために必要)
  • RAM(数メガバイト)
  • ROM(数メガバイト)
  • GPIO(General Purpose Input/Output)
  • I²C(Inter-Integrated Circuit Bus)
  • SPI(Serial Peripheral Interface Bus)
  • UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)
  • PWM(Pulse Width Modulation)
  • (可能ならば)BluetoothあるいはWi-Fiのような一般的な無線機能

といったところでしょうか。

プロセッサーコアが現状より小さくできれば、あとは現状のIntel Quark SoC X1000とあまり変わらないものが必要なのかもしれません。ARMの場合、ライセンシーが自由にSoC化できますが、Intelの場合はチップレベルで入れ込む必要があるため、どうしても汎用的にいろいろな機能をSoCに組み込む必要があり、やはり特化には向いていないようにも思えてきます。

一方で、SoCの構成が同じなら同じソフトウェアが転用できるというメリットもあるので、それを活かすソフトウェア面の支援ができれば、弱点を強みに変えることも可能かもしれません。

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