ソフトウェアに組み込まれる不思議な数字たち

コンピューター用のソフトウェアは人間が作ります。なので、いろいろと遊びの入り込む余地があります。その中で、「特定の何か」に振るID番号などは、よく意図を持って「(人間にとって)意味のある値」が振られることがあります。実際のところ、コンピューターにとってはそれが識別できればどんな数字でもいいので、これは完全に人間の都合で設定されます。

Javaを深く知っている人におなじみなのが、classファイルの先頭に必ず書かれている「0xcafebabe※1」です。

MS-DOS時代にプログラミングをしていた人におなじみなのが、MCB※2構造体の頭に使われる2つのアルファベットやEXEファイルやDLLファイル※3などの先頭に必ず書かれている文字列「MZ」です。これはその部分を担当したMark Zbikowskiさんのイニシャルだといわれています。

遊びすぎて問題になったケースもあります。

広く知られているのは、Microsoftが自社のMicrosoft Hyper-VとLinux Kernelが連携するために使用したID「0xb16b00b5」です。何のことかわからないですよね。これの数字部分を大文字にすると「0xB16B00B5」です。勘のいい人ならばわかったかもしれません。正解は「BIG BOOBS(大きなおっぱい※4)」です。並べてみてみると、あぁ、なるほど、と思いませんか? しかし、これは内容がよろしくないということで問題になり、別の数字に変更されました。

Facebookが自社のIPv6に割り当てているIPアドレスも話題になりました。そのIPv6アドレスは「2620:0:1cfe:face:b00c::3」です。みごとに「facebook」と読めるような数字を選択して使っています。

Wikipedia英語版の「Hexspeak」項にいろいろと載っていますので、興味があれば見てみるといいでしょう。

このようにいろいろと遊びで付けられている数字がソフトウェアには含まれていることが結構あります。みなさんが使っているソフトウェアにもきっとこういう言葉遊びのような数字遊びが含まれているはずです。そう思うと、なかなか楽しいとか思ったりませんか?

え? 思いませんか…? (>_<)/


  • ビッグエンディアンなので、普通にバイナリエディターでそのように書いてあるのが見られます。
  • Memory Control Block : メモリーコントロールブロック
  • Windowsでも先頭にはMZと書いてあります!
  • ここは何と書くべきかは無駄に悩みました。書籍「巨乳はうらやましいか? Hカップ記者が見た現代おっぱい事情 著・スーザン・セリグソン / 訳・実川元子 / 早川書房112261 / 9784152088666 1920036014002 / 2007年10月20日 印刷 / 2007年10月25日 初版発行」を読んだ時の記憶を頼りに、一番問題が少なそうな言葉として「おっぱい」を選んでみました。この本の中では「おっぱい」を一般語として使っています。ちなみに今検索したところ、早川書房のデータベースには存在していないようで、多分絶版になったようです。サブタイトルは「究極のおっぱい文化論」です。翻訳権独占、とか書いてあるんですけどね…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です