「菅直人元首相、韓国TV局の福島原発特集に出演し衝撃告白 – サーチナニュース」という、新川 悠さんによる記事から、なぜ菅直人元総理が以下の引用のように感じたのか、ということをちょっと書いてみたいと思います:
菅氏は、原発事故が起きた当時の首相として出演した。「残念ながら現場の原子炉がどのような状況になっているのか、正確な情報がなかなか伝わってきませんでした」などとインタビューに答え、東京電力への不信感をあらわにした。
先日書籍「死の淵を見た男 – 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」を読んだということを書きましたが、この本では特定の立場に立たないインタビュー構成となっています。
この本と前述の記事を両方を読んだ私の感想なのですが、菅直人総理(当時)に情報が集まらなかったのは、菅直人総理が激昂していて周りの話を聞く状態になかったことにより、説明に赴いた人にも「俺が聞いたことだけを答えればいいんだ」というような態度に終始し、結果として耳に情報が入らなかった(入れられなかった)からなのではないか、と考えています。このため、菅直人総理が海外の番組で彼の視点から率直に語ったことが、それがそのまま真実であるように受け止められてしまうと、いろいろと問題があるように思えました。
つまり、彼にとっての真実と、周りの人たちを含めた真実には相当の隔たりがあるように思えるのです。
当事者に幅広く取材した情報が流れないと、本当の真実は見えてこないのではないか、ということを改めて感じさせられる記事だと思います。