無事にFOMA P902iの発売日がアナウンスされ、発売日である6日を待つばかりとなった私のBluetoothデビューですが、まだ安心はできません。私は以前にコラムでも書いているようにOPPに期待してBluetooth搭載のFOMA P902iを選定したわけですが、一口にOPP搭載といっても実にいろいろな実装状況があるためです。私としてはパソコンとFOMA P902iの間で同期を取ることが出来る程度の実装を期待しているのですが・・・。
OPPとは、Object Push Profile、すなわちオブジェクト(=データ)を転送することが出来る機能(プロファイル)をサポートしている、ということです。この際のプロトコルにはIrDA(赤外線)でもおなじみのOBEX(Object Exchange)プロトコルを用います。このOBEXプロトコルはサーバーとクライアントで明確に役割が分かれて点が特徴で、丁度Webサーバーとブラウザの関係に似ています(OBEXプロトコルはHTTPプロトコルの考え方がベースにあります)。
OPPは当然このOBEXサーバーとOBEXクライアントの両要素を指すのですが、どちらか片一方であっても仕様上はOPP対応ということになります。つまり、送信専用、受信専用、両方可能、いずれの3ケースともがOPP対応を名乗ることが出来るわけです。このためOPP対応といってもそれだけではどの程度のオブジェクト交換が出来るのかは分からないことになります。
さらに送信と受信の両方をサポートしていたとしても、それが1件単位のみなのか、全件まとめてなのか、指定要素単位で全件なのか、あるいはそれ以上(ログやインデックスレベルでのアクセス)なのかが分からないのです。
出来れば購入前にこの手の情報も確実に手に入れられるといいのですが、少なくとも今回のFOMA P902iについては公開されていません。IrDAのサポートについても従来公開されていなかったことを考えると、今回も公開されないのでしょうが・・・。私は趣味レベルでやってるのでかなり気楽なものですが、実際に手にとるまで分からないようなのはあまり健全な状態ではないように思います。
過去のIrDAでの例を挙げると、FOMA N2051ではIrMC 1.1 Level-3(ログやインデックスによる携帯電話内データのアクセスが出来る)までのサポートが行われていましたが、FOMA N901iSではIrMC 1.1 Level-2(特定のデータの全件転送ができる)までのサポートまでに留まっています(あくまでもIrDAでのアクセスの場合であり、USBケーブル経由でのアクセスでは両者ともLevel-3までサポートしています・・・・Level-4の能力はテストしてないのでもしかすると実装されてるかも?)。
こんな感じでサポートの内容が増えたり減ったりすることもありますし、OPPという言葉が示す範囲も広いですし、FOMA P902iを手に入れるまではいろいろと不安なことがあるわけです。それが楽しみでもあったりするわけですけれども(^^;