tDiaryからWordPressへ切り替えた理由

はじめに

今回のリニューアルでは、これまでお世話になっていたtDiaryからWordPressへと切り替えを行いました。

さらに、従来手書きのHTMLファイルをWebサーバーにアップロードしていたページも一部を除いてWordPressの管理に切り替え、ほぼWordPressによるページ管理体制に切り替えることにしました。

このメモでは、なぜ切り替えることになったのかをまとめておきたいと思います。

切り替えるきっかけ

直接のきっかけはtDiary-3.2.2 リリースに記載された、以下のお知らせです。

tDiary-3.2.2 をリリースします。Ruby1.8系をサポートする最後のリリースです

【重要】Ruby1.8系サポート終了のお知らせ

すでに周知されているとおり、Ruby1.8は2013年6月をもって完全にサポート終了となります(バグフィックスは2012年6月にてすでに終了しており、現在はセキュリティフィックスのみ)。tDiaryにおいても、今回のリリースがRuby1.8をサポートする最後のバージョンとなります。2013年7月にリリースを予定している次バージョンではRuby1.8はサポート対象外となりますので、現在tDiaryをRuby1.8上で動かしている方は、新しいバージョン (Ruby 2.0) への移行をお願いします。

なお、サポート対象外となるRubyを使用している場合は、設定画面にて警告メッセージが表示されます。

このサイトはRHEL系ディストリビューションのCentOS 6で動作しており、そのCentOS 6が標準サポートしているRubyは1.8系の1.8.7であり、まさにtDiaryでサポートが終了されるとアナウンスされたバージョンです。

そして、6月末にオブジェクト指向プログラミング言語 RubyのサイトでRuby 1.8.7 は引退しましたとお知らせが出され、またtDiaryのサイトでも7月30日掲載のtDiary-4.0.0 リリースのお知らせ中に、

tDiary 4.0.0 は Ruby 1.9.3 以降で動作します。すでにサポートが終了している Ruby 1.8 では動作しませんので、ご注意ください。

と記載されたように、Ruby 1.8.7では動作しなくなりました。

Ruby 1.8.7は終わったの?

実際のところ、Ruby 1.8.7のサポートはディストリビューションレベルではしばらく継続します。Ruby本家でのサポートが終わったということです(オープンソースソフトウェアですから、本家以外でも保守が可能なのです)。

本家でメンテナンスを担当されていた、卜部昌平さんが「るびま(Rubyist Magazine)」の0042号の中の「Rubyist Hotlinks 【第 32 回】 卜部昌平さん」でのインタビューの中で、以下のように発言されています。

卜部 今、1.8.7 を使っている人は多分僕がリリースしたやつをそのまま使っているという人は少ないと思っていて。たとえば CentOS に入ってるものとか、RedHat に入っているものとか、そういうのを使っておられると思うので。そういう意味では僕がメンテナンスをするという意味は相対的に下がってきていて、そういう部分でも終わってもいいとのかなと思うところがある。なのでユーザのみなさんは RedHat とかにお金を払ってください、って感じですね。

下線強調は筆者が追加したものです。

私がまさにこのケースに当てはまる、Ruby 1.8.7のユーザーなのです(蛇足ですが、職場ではRedHat Enterprise Linuxのユーザーなので、RedHat社に対してはお金を払っています。CentOSさんには払っていないですね…)。

今後の検討

このままではいろいろと困るので、今後どうするかを検討しました。選択肢としては以下のものがあるかと考えました。

  1. CentOS 6のパッケージ管理からはずれてRuby 1.9.3あるいはそれ以上を入れる。
  2. 今後のtDiaryの更新をあきらめる。
  3. ほかのソフトウェアに乗り換える。

なぜいくつもあるディストリビューションの中からCentOS 6を使用しているか、という根本部分がパッケージによる管理を使用するという目的に帰結するので、CentOS 6のパッケージ管理から外れるのは避けたいと思いました。

もしも何か問題があった時に対応ができないことになるため、更新をあきらめるのはさすがにどうかと思いました。

そうなると消去法で他のソフトウェアに乗り換えるしかないよなぁ、ということで乗り換えを選択しました。

使用するソフトウェアの選択

本当であればここで使用するソフトウェアをいろいろと並べて検討するわけですが、代替ソフトウェアと言えばWordPressでいいかなぁ、というのが当初からの感覚でした。というのも、わざわざ説明が必要ないほど広まっているのが、このWordPressだからです。

私も仕事で「独自のテーマ」を作成して運用しているサイトを持っていることもあって、慣れており、ここは割とすんなり決まりました。

WordPressで管理範囲の拡大

せっかくWordPressを使用するのであればCMSとしての部分も活用して、すべてWordPress化したいと考え、管理範囲を拡大することにしました。ただ、以下の部分は例外的に別扱いとしています。

  • CLDC/MIDP APIリファレンス関連(合計600ページほど)
  • ダウンロード用ファイルを展開したもの(IrShot for Windowsと赤外線OBEX関連)

これにより、上記を除く、ほぼすべてのページをWordPressの管理下に移行しました。

ちなみに移行作業は手作業で全部移行しました。さらに、旧来のコラムでtDiaryの管理にもなっていなかったり、旧サイトのコラムで、リニューアル前のサイトではすでに掲載していなかったりしたものもWordPressに登録しました。

まとめ

長い目で、いつかWordPressに切り替えようかなぁ、とは漠然と思っていたのですが、それが今回のこのタイミングになったのは間違いなく必要に迫られてのことです。

比較的有力なディストリビューションであるRedHat Enterprise LinuxやCentOSがサポートしているRuby 1.8.7での動作サポートをtDiaryが終了してしまったのは、いささか早すぎるタイミングだったと個人的には感じました。Ruby本家がメンテナンスを終了させたとしても、これらのディストリビューションが最新版としてメンテナンスされている間は、可能であればサポートを続けていただけると助かる、というのが正直なところでした(私個人の本当に身勝手な気持ちですが)。とはいえ、開発陣のみなさまの考えと決断があるのは本当によくわかります。なので、それを理解したうえでのWordPressへの切り替えを選択したということでもあります。

tDiary、今までお世話になりました。WordPress、これからよろしくです。