2002年4月13日のインフォメーションでもちょっと書いたように株式会社ピアソン・エデュケーションよりJava for iアプリ プログラミング入門(ISBN:4-89471-515-5
)という書籍を出させていただきました。先日はちょっと照れもあって「こんなのがでました」と書いてしまいましたが、ご協力いただいた皆様に申し訳がないので、ちゃんとショートコラムとしてまとめて書くことにしました。表紙は左のものです。実はこの表紙、私のリクエストと違うんです。でも、見てみていいな、と気に入っています。
この書籍はJava 2 Platform, Standard Editionを習得済みの方がiアプリに入門する場合に特化した内容が特徴となっています。主に互換性を確保しつつiアプリを作る、ということに主眼を置き、個々のAPI(クラス)の挙動について注意点を含めて解説しています。これらの解説は503i、503iS、FOMAについて配慮しており、概ねこれらの機種をカバーする内容となっています。特に互換性問題については配慮をしており、絵文字を含む文字列をネットワーク経由でServletへ転送してOracle8へ格納し、それを再度取り出して正しく表示するというような文字化けに関する情報も盛り込んでいます。このためネットワークを経由してさまざまなデータをやりとりする必要のあるエンタープライズ向けiアプリを作成する場合にも十分参考にしていただける内容になっているのではないかと思います。(本書はゲームを作ろう、というタイプの本ではありません。)
第1部は導入編であり、iモードのネットワークの説明から使用するツールの紹介、基本的な開発手順の解説をしています。第2部は文字コード、CLDC-1.0で使用可能なクラスとメソッド等の一覧、DoCoMoProfile-1.0の詳しい解説(機種依存部分を含む)、ADFの記述についてを解説しています。第3部はアナログ時計を作りながら、浮動小数点がつかえない環境下で必要な精度を確保する手段および各機種で実際に互換性を確保するために必要な記述についてを解説しています。第4部はiアプリからネットワークを使用してServletからJDBCを経由してOracleへユーザーが入力した内容を文字化けなく格納する方法を中心に解説しています。また、付属のCD-ROMにはJava 2 SDK, Platform, version 1.3.1_02および1.4、Forte for Java Comunity Edition、Animation GIF Maker、PS-PLAYER等多数のソフトウェアを収録させていただきました。さらに、私が新たに書き起こしたUnofficial “DoCoMo Profile-1.0” with “CLDC-1.0” API Referenceも含んでいます。これにはiアプリを開発する上で使用可能な、公開されている全てのAPIを含むリファレンスとなっており、DoCoMo Profile-1.0部分も完全にリライトを行い、より情報量を増やしています。必ず、開発の効率化につなげることができると思います。
現在この本は全国の書店(当然置いていないところもあると思いますが一応全国(^^;)で手にとって見ることができますので、少しでも興味を持っていただけたら見てみていただければと思います。なお、この書籍のサポートページはこちらです。併せてご覧ください。
たぶん..。この本が売れればMID Profileに対する同様の本も出るかもです。
P.S. アマゾン ジャパン株式会社のページの中で同社の方がレビューを書いて下さっています。なんだか、すごく恐縮してしまいます(^^; また、さらにコンピュータ&インターネットというジャンルにおいてJava for iアプリ プログラミング入門をエディターズ・ピックとしても紹介していただいています。本当にうれしい限りです m(__)m