実写版「THE NEXT GENERATION – パトレイバー – 第一章」を見て

THE NEXT GENERATION パトレイバー(注意:音声が再生されます)」のBlu-rayディスクが発売され、これを見てみたのでそれについて書いてみたいと思います。

THE NEXT GENERATION - パトレイバー - 第一章

製品情報

【タイトル】THE NEXT GENERATION – パトレイバー – 第1章
【品番】BIXJ-0121 / 4907953041660
【時間】本編約63分+特典映像44分
【映像】16:9 [1080i Hi-Def]
【音声】日本語ドルビーTrueHD 5.1chサラウンド
【その他】カラー / 2層 / 1枚組 / AVC

スタッフ

【総監督】押井 守
【EPISODE:0 監督】田口清隆
【EPISODE:1 監督】押井 守
【脚本】押井 守
【音楽】川井憲次
【原案】ヘッドギア
【VFX制作】オムニバス・ジャパン
【制作】東北新社

出演

【泉野 明】真野恵里菜
【塩原 佑馬】福士誠治
【カーシャ】太田莉菜
【山崎 弘道】田尻茂一
【太田原 勇】堀本能礼
【御酒屋 慎司】おつかこうへい
【シバシゲオ】千葉繁
【後藤田 継次】筧利夫

感想

今回の第一章「EPISODE:0 栄光の特車二課」および「EPISODE:1 三代目出動せよ」は、割と導入編的なところが強く、まだ強いドラマ性があったりするわけではありません。割と淡々と描かれています。その意味では丁寧な導入編に仕上がっていると思いますが、従来のアニメ版とコミック版のファンがついていけるかどうかはちょっと何とも言えない感じがしました。

私は初期OVA版(7話を除く)、テレビシリーズとその延長のOVA版、劇場第一作、同第二作、WXIII(廃棄物十三号)とゆうきまさみさんによるコミック版を見て/読んでいます。ミニパトと初期OVAの7話はまだなんですが…。

初見の方のために整理すると、初期OVAシリーズはそれで独立時間軸、テレビシリーズとその延長OVAシリーズはそれで独立時間軸、劇場第一作と第二作はそれで独立時間軸、WXIIIはそれで独立時間軸、ゆうきまさみさんによるコミック版はまたそれで独立時間軸となっています。それぞれの時間軸ごとに(相互に影響はしあっていますが)パラレルワールドとして整合性に制約されないストーリー展開がなされています。

この実写版「THE NEXT GENERATION – パトレイバー – 第一章」は、私の見たところ、劇場版第一作と第二作の延長上の時間軸にテレビシリーズの一部を持ち込んだ設定となっているように感じられました。

まず、現在の特車二課員が3代目であるという描かれ方で、シバシゲオさんが特車二課整備班班長に収まっているあたりは劇場版第二作の延長線上であると思わせられます。劇場版第二作ではシバシゲオさんが班長をしており、泉 野明さんと篠原遊馬さんがそろって装備課に出向して篠原重工に行っており、特車二課は山崎ひろみさんを除いて別の隊員に入れ替わっていること、そしてこれらの隊員の名前が出てこないばかりか、本実写版でも名前が出てこないというあたりや、劇場第二作では第二小隊の装備がAV98ではなくなっているのですが、これが物語後半で破壊され、最終的には篠原重工に保存されていたAV98でクライマックスを迎えるあたりに連続性を感じます(そのAV98を三代目の現在まで引き継いだのでしょう)。

テレビ版とのつながりは、DVDボックス「PATLABOR ON TELEVISION SERIES 1.」のDISC 1に収録されている「STORY 3.こちら特車2日」や同DISC 3に収録されている「STORY 14.あんたの勝ち!」、DVDボックス「PATOLABOR ON TELEVISION SERIES 2.」のDISC 1「STORY 29.特車二課壊滅す!」などの、押井守監督が当時脚本を手掛けていた部分のテイストをほぼそのまま色濃く継いでいます。

そして各隊員と整備班員のありようと、別人ではあるもののかつての設定を引き継いでいる部分をアピールしている感じの導入エピソードとなっているわけです。

その意味で、思ったよりわかりやすい作風となっており、押井監督が劇場アニメ「イノセンス」で見せたような作風ではなく、以前のパトレイバーにかかわっていたころのテイストに近い感じがします。あるいは劇場アニメ「スカイクロラ」に近いかもしれません。

というわけで、個人的にはこの続きが楽しみに思っています。どういう進行をしていくのでしょうか…?


さて、今回のおかっぱ担当(押井監督はおかっぱ頭の女性を登場させることに情熱を注ぐとして有名です)は太田莉菜さんの演じるカーシャ(エカテリーナ・クラチェヴナ・カヌカエヴァ)さんです。なんとなく、押井監督の実写映画「アヴァロン」の主人公であるアッシュを思い出す雰囲気があります。押井監督のことですから、きっとカーシャに何か重要な役回りを当たるのではないか、と、そんな気がしますが、どうなることでしょうね。

個人的にはこのカーシャさんが見ていて楽しかったです。


旧作のレギュラーメンバーを入れ替えて新たなキャラクターとしたうえで、旧作のレギュラーメンバーっぽさを踏襲させたことについては賛否あると思いますが、この実写版パトレイバーがパトレイバー足りうるためには取らざるを得なかった導入手法の一つではなかったかと感じており、肯定したいと思います。

おかげで「押井版パトレイバーだなぁ」と思ってみることができました。

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