後藤弘茂のWeekly海外ニュース – Samsungが発表した「V-NAND」でフラッシュの時代が明ける – PC Watch
後藤 弘茂さんの連載記事で、今回は3D NAND、その中でもSamsung Electronicsの発表、それによって何が起こるかについての考察、それに同業他社の状況についてです。この中でも私が注目したのは以下の箇所です:
まず、(1)3D NAND化によって鈍化していたNANDフラッシュの大容量化が再び推進される。(2)NANDのビット単価の低下が速まることでSSDの大容量化が進み、ノートPCとデータセンターのディスクレス化に拍車がかかる。(3)データセンターのNAND化によりIOPSが大幅に改善されることでビッグデータ対応が進む。一方、(4)NANDメーカーは揃って3D NANDへと向かうが、技術的に追従できないメーカーはふるい落とされる可能性が出る。(5)ReRAMなどポストNANDを狙う新メモリ技術は、3D NANDによってNANDの置き換えが遠のく。そのため、NANDを補完する役割への浸透を狙うことになる。(6)NANDが大容量化の方向を微細化から積層化に転じ始めたことで、プロセス微細化の牽引力が弱まり、半導体機器への需要が変わる。
確かに大きな動きの原動力になるなぁ、と実感できます。同じ後藤さんの2012年8月29日の記事で「後藤弘茂のWeekly海外ニュース – DRAMとNANDフラッシュが終わり、新不揮発性メモリの時代が来る」というのがありましたが、NANDはここでは終わらず、まだ先に行くということが明確になったというところなのでしょう。※1 実際に動作するSSDまで用意してデモしたという完成度には驚くばかりです。技術的にだいぶ先行しているように見えます。
- 後藤さんの記事は今回はNANDベンダーとレポートを元にベクトルをかけずに伝え、また以前のNANDが終わるという記事では新不揮発メモリ開発側のレポートを元にベクトルをかけずに伝えているので、彼の記事そのものが相互に矛盾しているわけではありません。