FOMA P902iはminiSDカードを使用してSD-Audio(FOMA P902i上では「SDオーディオ」という表現なのでこのコラムではこちらの表現を使います)機能を使用することができます。簡単にいうと、miniSDカードを含むSDカードに音楽データを格納する方法についての規格で、著作権保護機能を含んでいます。このため音楽をInternetやその他の手段で購入して、それをSDカードに転送して聞くこともできます。もちろん、普通にCDから音楽を取り込んで転送することもできます。
FOMA P902iにはこのSDオーディオ機能のために、SD-Jukeboxというソフトが付属してきます。私のFOMA P902iに付属してきたバージョンは「Ver. 5.0L21 light edition」というものでした。
このソフトウェアとminiSDカード(別売)、WindowsXP/2000が動作するパソコン(もちろん別売)、FOMA USBケーブル(別売)または著作権情報管理対応SDカードリーダーライター(別売)を使用することでFOMA P902iにてSDオーディオ機能を使用して音楽を聴くことができます。
miniSDカードを装着したFOMA P902iとUSBケーブルで音楽データを転送する場合はパソコンにFOMA P902iを接続する前に以下の設定を行います。
- FOMA P902iの「メニュー」ボタンを押し、「設定」→「その他」→「USBモード設定」を選び「miniSDモード」を選択します。
以上の設定を行ったFOMA P902iをUSBケーブルでFOMAに接続すると著作権情報管理対応miniSDカードリーダーライターとして認識されます。この状態ではFOMA P902iとパソコンをUSBケーブルで接続しての通信は行えませんので、必要に応じて「miniSDモード」を「通信モード」に戻します。
このSD-Jukeboxは同ソフト内に音楽ファイルをリストに取り込み、そのファイルを管理するためのツールです。FOMA P902iへ転送したいファイルを、まずこのSD-Jukeboxに取り込みます。取り込むことができるのはMP3ファイルや著作権管理のされていないWindows Media Audioファイル(WMAファイル)です。ほかにCDからも取り込むことができます。
ファイルの取り込みは左下にある「インポート」ボタンを押して開始します。ボタンを押すと以下のダイアログが表示されます。
取り込みたいファイルのあるディレクトリを指定して「インポート」ボタンを押すと見つけた楽曲を次々取り込んでいきます。取り込みが終わったらFOMA P902iで聞きたい音楽ファイルのチェックボックスにチェックを入れて、下のほうにある「●START」ボタンを押してminiSDカードあるいはFOMA P902iに転送します。USBケーブルでFOMA P902iを転送した場合は、USBケーブルをパソコンとFOMA P902iから引き抜けば、メニューの「データフォルダ」→「SDオーディオ」ですぐに聞ける状態になっています。miniSDカードリーダーライターを使用した場合はminiSDカードをFOMA P902iに装着して同様にメニューをたどれば聞けます。
CDから楽曲を取り込む場合は、SD-Jukeboxを起動した状態でCD-ROM/DVD-ROMドライブにCDを挿入します。CD-DBにデータがあれば楽曲情報が自動的に設定されます。残念ながら存在しなかった場合はご自身で登録します(必要に応じてCD-DBへ登録することもできます)。デフォルトではリストにインポートするだけの設定になっています。この状態で「●START」ボタンを押すとリストに登録されるので、あとはファイルの転送と同じ作業をすればFOMA P902iで音楽を聴くことができます。一気にFOMA P902iあるいはminiSDカードへ転送する場合は「SDカードに自動チェックアウトする」にチェックを入れて「●START」ボタンを押します。以上で楽曲の転送ができますので、あとはファイルを指定したときと同様の方法で音楽を聴きます。
文章で説明するとかなり面倒な感じがするかもしれませんが、実際にやってみると簡単だということがわかると思います。
私は既存の音楽ファイルをリストにインポートしたのですが、とても時間がかかりました。全部で1000曲くらいあるファイルのインポートに数時間(途中で目を離したので正確な時間はわかりませんが2時間以上です)かかりました。どうも「ミュージックソムリエに登録する」にチェックが入っていると音楽を分析する関係で非常に時間がかかるようです。デフォルトでチェックが入っていてはずさなかったのが敗因のようです。急いでさくっと音楽を転送したい人はこのチェックをはずしたほうがいいかもしれません。ちなみに「ミュージックソムリエ」とは、「音楽の印象」や「おまかせで選ぶ」、音楽を分析した結果の傾向マップから選択するといった、「音楽のソムリエ」をしてくれる機能です。たくさん登録する人にはいいのかもしれません?(私はマニュアルで選ぶタイプの人なので使わないと思います)
また、miniSDカードへの転送もそれなりに時間がかかります。約280曲サイズで約900MB分(そうそう、私は1GBのminiSDカードを購入して使っています)の転送にこれまた数時間(2時間以上?)かかりました(曲の走査は2度あるので、1度目だけ見ていると早く終わる気がしますがだまされないようにしましょう)。余裕のあるときにやらないと終わらなくていらいらするでしょう。いずれの作業もPentium M 1.60GHzのマシンで行っているので遅いのかもしれません。パワフルなデスクトップマシンでやった方がいいのかもしれません。