注目のN504iと他の504i各機種比較

昨日29日に発売されたN504iですが、F504iD504iより急ピッチに売れているようです。ただ、入荷量が限られるようで一部の店頭では既に売り切れが発生している模様です。売れ行きが好調な理由はNTTドコモ向け端末として「Nブランド」が定着していることと、現在発売されている504iシリーズの中では価格が安価であることも影響しているでしょう。しかし、外観がほとんど変わっていないため、コアなユーザー以外にはあまり積極的に訴えかける部分が少ないような気がするのも確かです。中身については当然それ相応の変更が加わっており、どこからどうみても新機種なのですが..。NシリーズはNシリーズで外見は完成したものであるという認識によるものなのかもしれません。往年のPC-9800シリーズをふと思い出してしまうのは..。

このあたりのデザインや電話機としての評価は各社のニュースサイトで十分に行われていると思いますので、iアプリを動かすプラットフォームとしてみたときの評価(と言うか感想)を書きたいと思います。

まず、N504iとF504i、D504iを比較した(インプリメンテーション以外の部分の)スペックを以下に示します。参考用にFOMA P2101Vも入れています。このP2101Vについては後ほど触れます。

メーカー 機種 液晶サイズ Canvasサイズ Panelサイズ サポート色数 Javaヒープ総量
高さ 高さ 高さ
富士通 F504i 132 176 132 136 132 136 65536 1024000
三菱電機 D504i 132 176 132 144 132 144 65536 1024000
日本電気 N504i 162 216 160 180 160 180 65536 557056
松下通信工業 P2101V 176 220 176 182 176 182 256(192) 1126400

現在発売済みの504iの中で最も画面解像度が高いのがN504iであり、同時に最もヒープ容量が少ないのもN504iであることがわかります。サポートしている色数は全ての機種で同じであるため、解像度が高いN504iが相対的に見てかなりヒープを圧迫しそうです。例えばD504iやF504iで正常に動作していたiアプリをN504iで実行したらヒープが足りない、ということもありうるかもしれません。もっとも、実際にはJavaヒープがどの程度使われるかはJava仮想マシンの実装によりますし、画像の取り扱いはネイティブヒープ上で行われることも多いため、必ずしも不利ではないかもしれませんが、気にかけておいた方がよいでしょう。しかし、ここまでメモリを消耗するiアプリは少ないとは思いますけどね(^^;

ちょっと時間が無くて有効なベンチマークの結果を示せないのですが、処理速度はF504iが圧倒的に速く、ついでD504i、そしてN504iという感じです。N504iではD504iで何とか動画に見えるポリゴンの描画がコマがきちんと見える程度に遅くなってしまいました。これは私のコードのつくりの問題がある可能性も承知(まだ各機種の得意不得意の見極めやクセを理解しきれていない)していますが、やはり処理速度が足りていないように思います。これはD504iにもいえることで、もう少々処理速度がほしい感じです。せっかくの高機能が活かせません。

色数は全ての機種で65536色がサポートされているとDisplayクラスのnumColors()メソッドが報告しています。以前は256色の機種があり、JPEGのサポートも機種による状態であったため、多色が活きる場面が少なかったのですが、ポリゴンによるレンダリングやJPEGのサポートによって多色が非常に有効に作用しそうです。中間色がディザリングではなくなるのは見た目の自然さやキレイさには非常に有効でしょう。ちなみに、(D504iは配色が不明なのでわかりません:26万色分の階調表現が内部的にあるのです)F504iとN504iは赤と青が32階調、緑が64階調で表現されます。

N504iが他機種と最も異なるのが表示解像度で、これは諸刃の剣となる要素です。他の機種とは別の画像やiアプリを用意しなければならない可能性が高くなります。504i向けiアプリではセンタリング表示もサポートされるので、汎用でサポートすることもできるでしょうが、やっぱり隙間ができてしまうのは悲しいですよね(^^;

さて、先ほどP2101Vを持ち出したのはこのN504iの液晶との比較の話をしたかったためです。P2101Vの液晶は2.2インチ26万色対応のTFTです。これに対してN504iの液晶のサイズは同じ2.2インチですが色数は65536色のTFDです。見易さはN504iの液晶が圧倒的に勝っています。しかし、解像度だけはP2101Vの方が勝っています。しかし..。どうもP2101Vは影が薄いらしく(^^;、N504iがiモード対応機中最大の解像度であると書かれている記事を見かけることがあります。しかし、それは正しくないとここで細々と指摘しておきたいと思います。


P2101VにはP503i/iSとほぼ同等の機能が提供されています。このうち、私はアラーム機能を愛用していました。買った頃に観始めたあるテレビ番組を見逃さないように、毎週某曜日の指定時刻にアラームを仕掛けました。それがいつの頃からか鳴らなくなったのですが、週1回しか鳴らさないこともあって忘れ果てていました。しかし、なんだか突然気になって最近いろいろと試してみたのですが、毎週アラームがどうやってもならないことに気づきました。同じ操作を知人のP503iでやってみると鳴ることが確認できたので頭の中に「?」が大量に発生して、NTTドコモのページに何か書いてないかと探してみたのですが関係ありそうなページを見つけることはできませんでした。

しかし、これを書くにあたって、P2101Vの仕様を確認するために松下通信工業側のP2101Vのページを見に行ってみると、「FOMA P2101Vをご愛用のお客様へ(お知らせ)(同ページより引用)」との記述が。そのページを見てみると「当年3月1日以降、 アラーム機能の「曜日指定」(取扱説明書 基本編 5-9)並びにスケジュール機能の「曜日指定」(取扱説明書 基本編 6-3)が正常に動作しない場合があります。(同ページより引用)」との記述が….。そうだったのかぁ、という感じです(^^;

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です