はじめに
前回にこの件(Seagate Technology LLC (シーゲート)が製造・販売しているハード・ディスク・ドライブの一部モデルにファームウェアのリビジョンによってはバグによる問題が発生する)を書いてから、かなり状況が変わりましたので、改めてこの件について書いてみたいと思います。
対象ファミリー
これは変わっていません。Barracuda 7200.11、DiamondMax 22、Barracuda ES.2 SATA および SV35 の4モデル の3モデルです。
対象モデル(2009-01-22 追記)
最初の発表時から影響を受けるモデルが、2009 年 1 月 20 日時点で一部変更されています。
Barracuda 7200.11
以下の機種が影響を受けるモデルから除外されました。
- ST31000640AS
- ST3750630AS
- ST3640630AS
- ST3500620AS
- ST3500820AS
Barracuda ES.2 SATA
影響を受けるモデルに変化はありません。
DiamondMax 22
以下の機種が影響を受けるモデルから除外されました。
- STM31000640AS
- STM3750630AS
- STM3500620AS
- STM3500820AS
確認の方法
これは書いた当時と方法が変わりました。以前はシリアル番号を調べて専用のページで入力する方法が採用されていましたが、Firmware のバージョンを調べて、それが該当するかどうかで調べる方法になりました。
Seagate が配布している Drive Detect というツールをダウンロードして実行し、それによって表示される Firmware のリビジョンをチェックします。
問題の発生する Firmware のリビジョン
これは以下に示す表のとおりです。なお、現時点ですべてが判明しているわけではありませんので、更新を私が確認し次第、この表だけは更新していこうと思います。この表は Internet Explorer 8 か Firefox で見ると線が見えるので見やすいかと思います。
ドライブ・ファミリー | 影響を受けるモデル | 影響を受ける ファームウェア |
影響を受けない ファームウェア |
---|---|---|---|
Barracuda 7200.11 | ST3500320AS ST3500620AS ST3500820AS ST3640330AS ST3640530AS ST3750330AS ST3750630AS ST31000340AS 情報ソース |
SD15, SD16, SD17, SD18, SD19 | SD1A このリビジョンへファームウェアをアップデートするためのデータを公開 |
ST3640330AS ST3640530AS 情報ソース |
SD1A アップデートに関しては米国 Seagate 本社へメールにて連絡するように告知 |
||
ST31500341AS ST31000333AS ST3640323AS ST3640623AS ST3320613AS ST3320813AS ST3160813AS 情報ソース |
右記以外全て | CC 系、LC 系および SD1B リビジョン SD1B へファームウェアのアップデートをするためのデータを公開 |
|
Barracuda ES.2 SATA | ST3250310NS ST3500320NS ST3750330NS ST31000340NS 情報ソース |
右記以外全て | SN06 このリビジョンへのアップデートを推奨 詳細は米国 Seagate 本社へメールにて連絡するように告知 |
DiamondMax 22 | STM3500320AS STM3750330AS STM31000340AS 情報ソース |
MX15 |
MX1A リビジョン MX1A へファームウェアのアップデートをするためのデータを公開 |
STM31000334AS STM3640323AS STM3320614AS STM3160813AS 情報ソース |
右記以外全て | MX1B リビジョン MX1B へファームウェアのアップデートをするためのデータを公開 |
以下は更新履歴です。すべて日本時間で Seagate のサイトを確認した時間を記載しています。これは更新日時ではありません。
- 2009-01-20 22:10
初版 - 2009-01-21 08:00
ST3500320AS、ST3640330AS、ST3750330AS、ST31000340AS の影響を受けないファームウェアのリビジョンSD1A
が削除され検証中となりました。 - 2009-01-21 15:00
ST3250310NS、ST3500320NS、ST3750330NS、ST31000340N が検証中から Firmware リビジョンSN06
へのアップデート推奨に変更されました。 - 2009-01-21 22:00
表の中身を具体的に書き換えました。状況は変わっていません。 - 2009-01-22 21:00
以下の変更が行われました。- Barracuda 7200.11 において、ST3500620AS、ST3500820AS、ST3640530AS、ST3750630AS が新たに影響を受けるモデルに追加されました。
- Barracuda 7200.11 において、ST3500320AS、ST3500620AS、ST3500820AS、ST3640330AS、ST3640530AS、ST3750330AS、ST3750630AS、ST31000340AS の影響を受けるファームウェア・リビジョンから
AD14
が削除されました。 - Barracuda 7200.11 において、ST3500320AS、ST3500620AS、ST3500820AS、ST3750330AS、ST3750630AS、ST31000340AS に対応するファームウェアの更新データが公開されました。この更新を行うとファームウェア・リビジョンは
SD1A
に更新されます。 - Barracuda 7200.11 において、ST3640330AS、ST3640530AS のアップデートに関しては米国 Seagate 本社へメールにて連絡するように告知されました。
- 影響を受けるモデル・ファミリーから SV35 が除外されました。
- 2009-01-24 12:30
ST31500341AS、ST31000333AS、ST3640323AS、ST3640623AS、ST3320613AS、ST3320813AS、ST3160813AS が検証中の状態からCC
系およびLC
系以外のファームウェアを搭載している個体向けの更新用データ公開へ変更されました。更新後のファームウェア・リビジョンはSD1B
となります。 - 2009-02-01 00:00
筆者体調不良のため間が開いてしまいました。- DiamondMax 22 の影響を受けるモデルに STM3640323AS が追加されました。
- STM3500320AS、STM3750330AS、STM31000340AS 用のファームウェアを更新するためのデータが公開されました。このデータで更新するとファームウェアのリビジョンは
MX1A
になります。なお、以前は影響を受けるファームウェアのリビジョンをMX15
以降としていましたが、これがMX15
のみになりました。 - STM31000334AS、STM3640323AS、STM3320614AS、STM3160813AS が検証中の状態から、同モデル用のファームウェアを更新するためのデータの公開へ変更されました。このデータで更新するとファームウェアのリビジョンは
MX1B
になります。
これで全モデルにおいて検証中がなくなりました。Seagate は作業を終えたのでしょう。私によるウォッチも今回のこの更新で終了としたいと思います。
まとめ
このように、現在 Seagate が検証作業を進めています。それまで問題が発生するかもしれないモデルを使用している方はデータを保護するように努めたほうがいいでしょう。
なお、私が購入したのは ST31500341AS で、Firmware のリビジョンは CC1H
でした。よって、現時点での情報が翻らない限り大丈夫だということがわかりました。