IBM ThinkPad (i Series) s30用USB接続フロッピー・ディスク・ドライブ

はじめに

先日「オウルテックの3モード対応フロッピー・ディスク・ドライブを試す」で、USB接続で3モード対応のフロッピー・ディスク・ドライブを紹介しましたが、手持ちにもUSB接続のフロッピー・ディスク・ドライブが別にあることを思い出しました。

以前、日本アイ・ビー・エムが販売していたIBM ThinkPad i Series s30向けの「ThinkPad USB ポータブルディスケットドライブ」です。IBM ThinkPad i Series 30とともに、このドライブを現在でも所有しています。

これが時期的^※1に考えると3モード対応のドライブなのではないかと思われたため、久しぶりに引っ張り出してきて試してみることにしました。

前述のリンク先にも写真を掲載していますが、こんな外観のドライブです：

私が購入したIBM ThinkPad i Series s30の光沢モデルと同様に、光沢の外装（これをミラージュ・ブラックと言います）をまとっています。

さっそく3モードであれば読むことができる1.25MBフォーマットのメディアを読ませてみます。使用したのは前回と同じディスクです：

「月刊アスキー1995年6月号特別付録お楽しみディスク vol.24」です。

Windows 7 Ultimate Service Pack 1（64ビット版）で、これを挿入してアクセスしたところ問題なく読むことができることが確認でき、やはり3モード対応のドライブでした。

このドライブはティアック製であることは、ドライブの認識状況から明らかです：

というわけで、見た目と型番が類似するティアックの製品を探してみたところ、どうやら「フロッピーディスクドライブ FD-05PUB – ティアック」が該当し、これをベースとする製品が本ドライブのようです（この製品をベースに、IBMロゴやIBMの他の製品と同じようなカラーリングへの変更を行っています）。

このドライブの仕様については前述の製品ページに記載があり、それによると「720KB / 1.25MB / 1.44MB」の3モードに対応していることが明示されています。

というわけで、デバイスの認識上、見た目上および（実際の）仕様上も、この「FD-05PUB」がベースとなっていることを示しています。

このように、意外と身近なドライブが3モード対応なこともあるかと思います。3モード対応のフロッピー・ディスク・ドライブを購入するかどうか悩んでいる場合には、まずは手持ちのドライブを試してみるのがよいでしょう。

私としては2台の3モード対応USB接続フロッピー・ディスク・ドライブを所持している状態になったことで、安心していろいろなディスクを読んでみることができるようになったと考えています。^※2

^※1
1990年代後半から2000年代前半くらいに、内蔵のフロッピー・ディスク・ドライブを廃したパソコン用に用意されたメーカー・ブランドのUSB接続のドライブの多くが3モード対応を明示はしていないものの、実際には対応していることが知られています。
^※2
実はスペア用にもう1台購入しようかと思い、その際にこのドライブのことを思い出し、試してみたのです。何しろ、古いディスクです。カビやほこり、経年劣化などでドライブを壊す要因が含まれている可能性があるので、1台のみでは安心できなかったのです。