はじめに
ハード・ディスク・ドライブ・メーカーとしておなじみの Seagate Technology LLC (シーゲート)が製造・販売しているハード・ディスク・ドライブの一部モデルにファームウェアのリビジョンによってはバグによる問題が発生することが公開されました。これによって影響を受けるユーザーが多数とのことで、一部ではかなり注目されているようです。
今回はこの Seagate による Knowledge Base #207931 をかいつまんで日本語で解説したいと思います。なお、私は内容についてやその他について何も保証をしません。
不具合の内容
一部のモデルにおいて、ホスト・システム(パソコンなど)の電源を投入した際に、ハード・ディスク・ドライブがアクセス不能になることがあります。このモデルとは、Barracuda 7200.11、DiamondMax 22、Barracuda ES.2 SATA および SV35 です。ドライブに一度問題が発生すると、ユーザーはデータにアクセスすることができなくなりますが、データそのものは削除されていません。
不具合が発見されたドライブ
Seagate は 2008 年 12 月に製造した、これらのモデル・ファミリーから影響を与えるファームウェアを発見しています。
問題があるドライブの見分け方
ハード・ディスク・ドライブのシリアル番号から見分けることができます。シリアル番号はドライブのラベルや専用のユーティリティを使用することで確認することができます。確認した後はそのシリアル番号をこのページで入力することで確認できます(リンク先はポップアップ・ウィンドウを使用しています。ポップアップ・ブロックをしていると確認することができないのでご注意ください)。影響を受けないファームウェア・リビジョンを使用していれば「NOT affected」と表示されます。
※(13:10 さかき追記)該当するページは閉鎖されたようです。KB上からも該当する記述が削除されました。
シリアル番号の確認の仕方
Seagate が用意した Drive Detect というアプリケーションをダウンロードして実行するとモデル番号やシリアル番号、ファームウェア・リビジョン等が表示されます。今回の該当するモデルを探して、そのシリアル番号(Serial Number列にある文字列)で上記のサイトにてチェックを行います。
問題の起こりうるモデル番号
以下に問題が起こる可能性があるモデル番号を示します。このモデル番号と一致したとしても、製造時期によっては問題がないものがあります。このためシリアル番号で問題があるかどうかを確認することがとても重要です。
Barracuda 7200.11 ST31000340AS ST31000640AS ST3750330AS ST3750630AS ST3640330AS ST3640630AS ST3500320AS ST3500620AS ST3500820AS ST31500341AS ST31000333AS ST3640323AS ST3640623AS ST3320613AS ST3320813AS ST3160813AS |
Barracuda ES.2 SATA ST31000340NS ST3750330NS ST3500320NS ST3250310NS |
DiamondMax 22 STM31000340AS STM31000640AS STM3750330AS STM3750630AS STM3500320AS STM3500620AS STM3500820AS STM31000334AS STM3320614AS STM3160813AS |
終わりに
先日ハード・ディスク・ドライブが壊れており、その代替のために丁度、今回の対象モデルである「ST31500341AS(1.5TB 7200rpm SATA)」を購入していました。このため今回のこの情報にはとても驚いて、すぐさま検証してみたのですが、私が手にしたドライブのファームウェアは対象外でした。
ハード・ディスク・ドライブもソフトウェアで駆動しているわけですから、バグが入り込む余地は当然あるのですが、実際にこういった勧告がなされるとあわててしまいますね。
追記(19 日 21 時追記)
このメモを書いたのは 0 時くらいだったのですが、その後 Knowledge Base が変更され、オンラインでシリアル番号を入力して問題が発生する製品かどうかを確認することができなくなりました。今後どのように対応するのか、しばらく注目していく必要がありそうです。