FOMAの特徴のひとつに、端末と回線契約が切り離されていることがあります。回線契約はFOMAカード側に存在し、FOMAカードを挿したFOMA端末がその契約として使用できます。このFOMAカードは、あまり知られていませんが現在のところ2種類存在しているようです。1つは大日本印刷製、もう1つは日本ジェムプラス製です。FOMAカードはNTTドコモに所有権があり、それを契約者が貸与されるという形であるため、どちらのカードが使用されるか契約者にはわかりません。そもそも、機能に差がないようなので気にすることもないとは思いますが。(余談ですが、貸与対象となるFOMAカードは当然販売物ではありません。しかし、なぜかJANコードが割り当てられています。大日本印刷製のFOMAカードは4942857105483
、日本ジェムプラス製のFOMAカードは4942857105490
です。)
(表) |
(裏) |
(表) |
(裏) |
FOMAカードのIC部分以外は双方ともあまり外観に差はありません。バーコードとそのコードの印刷が大日本印刷製(写真1)の方がはっきりとした黒でなされているのに対して、日本ジェムプラス製(写真2)では茶色に近い色で印刷されていたり、フォントが違うといった程度です。ただ、IC部分と台紙の接合部分が大日本印刷製のものは台紙の方向で下に向かった1辺で接続されているのに対して、日本ジェムプラス製のものは左右2ヶ所で接続されているという差があります。このため、この2種類のカードはIC部分の切り取り方が異なります。(切り離し方はカードが収められている紙製のパッケージに記載されています。)
なお、両者は素材が違うようで、大日本印刷製のほうはPET+PCと記載されていますが日本ジェムプラス製のほうはPETとしか書かれていません。その他には微妙ですが厚さも異なります。大日本印刷製のほうが日本ジェムプラス製よりも若干厚いです。
(表:順に100円、大日本印刷製、日本ジェムプラス製) |
(裏:順に日本ジェムプラス製、大日本印刷製) |
IC部分のみを見てみると接点の形状が大分異なることがわかります。これだけことなる形状でありながら、双方のFOMAカードは互換性があり、どちらのカードもFOMA規格の電話機でそのまま使用することができます。何か不思議な感じです。
NTTドコモが何故わざわざ2種類のFOMAカードを用意しているのはわかりませんが、私としてはこれは保険なのかなぁ、と考えています。どちらかのカードに何らかの不具合(管理上の問題を含む)が出た場合に代替の製品がない、というのはまずいですから..。勝手な想像ですが(^^;
もしもこの2種類以外のFOMAカードの存在をご存知でしたら教えていただけると幸いです。