はじめに
先ほど、ぼーっとインプレスのデジカメ Watchを眺めていたら「キヤノン、カメラ・レンズ計63製品を5月21日(木)に値上げ」という記事が目につきました。キヤノンの直販である「キヤノンオンラインショップ」における価格改定が行われるという内容です。そして同時に国内のオープン価格の設定も改定されるということも意味しています。
これはキヤノンのカメラとレンズを主力として使用している私にも当然気になる話題です。
その記事から経由して公式のキヤノンマーケティングジャパンによる発表「商品価格改定について(レンズ交換式カメラ、交換レンズ、レンズ一体型カメラ、カメラアクセサリー、レンズアクセサリー、双眼鏡)」を見てみました:
2026年5月21日(木)より次の商品の価格改定を行います。
- レンズ交換式カメラ:12商品
- 交換レンズ:47商品
- レンズ一体型カメラ:4商品
どのくらい価格が上がるのかなと思い、「レンズ交換式カメラ/交換レンズ/レンズ一体型カメラ (PDF形式/0.25Mバイト)」を見てみたのですが、新価格が出ているのみで、よくわからなかったので、少し軽めの分析をしてみました。特に税別表記だと、通常時に見ている税込表記の価格とは異なることもあり、余計に理解が難しかったということも比較をしてみようと思った理由です。
新旧価格の比較表
元の表に新価格の税込、旧価格の税別、旧価格の税込、新旧価格差の税別、新旧価格差の税込、新旧価格差(パーセント)を追加し、表示範囲の関係から型番を除いたものを作ってみました。この表では「新旧価格差の税別」「新旧価格差の税込」「新旧価格差(パーセント)」には、開きが大きいほど背景色の赤が濃くなるようにしました(PNG画像):
文字情報があるバージョンとして以下のものを用意しました:
※なお、この比較用の価格表は私が自分で分析するために作ったものをそのまま公開しているものであり、その内容の正当性・正確性について何ら保証がないことをあらかじめご承知おきください。
※Excelで作成してPDF化したものと、それをHTMLに変換して手動で調整したものです。
作成した表を眺めてみる
表の構成について
最初に表へ新旧の税別・税込の両方の価格を入れている理由を説明したいと思います。キヤノンオンラインショップはキヤノンIDを取得することで10%割引で購入することができます。このため、税別価格を見るということはその価格で購入できる可能性があるということになります。
一方で量販店で10%のポイントバックをしている場合には、キヤノンオンラインショップの10%割引前の価格と同じになる傾向があります。このため両方の価格を並列に提供した方が参考になるのではないかと考えて、このような構成としています。
ミラーレスカメラ
ボディーごとに同じ価格差となっているのが特徴的です。このため相対的な価格差としてはレンズキットの方が上昇幅が抑えられています。EOSで初めてデジカメを使い始める新規客層に向けた配慮のある価格設定であるというように見ることができそうです。
交換レンズ
絶対的な価格差では「RFレンズ RF600mm F4 L IS USM」と「RFレンズ RF400mm F2.8 L IS USM」が抜きんでていますが、そもそも価格が高いので相対的な価格差ではそれほど目立たなくなっています。それぞれ絶対的な価格差が1,867,800円(税込)→1,969,000円(税込)の101,200円(税込)と1,724,800円(税込)→1,815,000円(税込)の90,200円(税込)となっていますが、相対的な差(パーセント)では5.42%と5.23%となっています。
比較的安価なレンズであった「RFレンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM」は絶対的な価格差が104,500円(税込)→126,500円(税込)への改定で22,000円(税込)となり、相対的な価格差で21.05%と1位に位置しています。ほかにも同様に比較的安価なレンズであった「RFレンズ RF35mm F1.8 マクロ IS STM」は絶対的な価格差が77,000円(税込)→88,000円(税込)への改定で11,000円(税込)となり、相対的な価格差で14.29%と2位になっています。
またEFマウントのティルト・シフト対応「TS-Eレンズ TS-E17mm F4L」が絶対的な価格差で308,000円(税込)→352,000円(税込)への改定で44,000円(税込)の価格差、相対的な価格差で14.29%と同じく2位になっています。
TS-Eレンズは今回の価格改定で比較的高くなっているように思います。歴史あるレンズの価格設計が現状での価格維持が難しくなっているのかもしれません。現状でラインナップに残っているEFマウントのレンズの存続可否にも影響しそうで気になります。
コンパクトカメラ
「デジタルカメラPowerShot G7 X Mark III」のブラックとシルバーの両色が121,000円(税込)→143,000円(税込)への改定で22,000円(税込)の価格差、相対的な価格差で18.18%と、今回の価格改定対象製品の中で「RFレンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM」に続く2位となっています。
一方で「デジタルカメラ PowerShot SX740 HS」のブラックとシルバーの両色が77,000円(税込)→79,200円(税込)への改定で2,200円(税込)の価格差、相対的な価格差で2.86%と、極めて小幅に留められているのが印象的です。
まとめ
いろいろな見方ができる価格改定だと思います。
販売戦略的な側面であれば、ボディー単体とレンズキットで同じ差額として相対的にレンズキットを安価に保つことで、EOSでデジカメを使い始める新規客層を狙っているように見えます。
高価格帯のレンズは、やはり絶対的な価格差が大きいものの、相対的な価格差(パーセント単位による上昇幅)はそれほど大きくないものとなっています。元々の価格設定(価格設計)の中で余裕があるのかもしれません。
比較的安価な製品の一部は、相対的な価格差が大きくなっています。特にトップの上昇幅である「RFレンズ RF100-400mm F5.6-8 IS USM」が目立ちます。高額なレンズよりも販売戦略的な価格設定が行われており、価格設定(価格設計)に余裕がないのかもしれないと評価することができそうです。
個人的にほしいレンズはあまり値上がりしていない(=値上がりはしている)ので、慌てて駆け込んで購入するか、次のキャッシュバックキャンペーンを待つべきなのか、難しいところです。一方でほしいカメラは…。うーん。悩ましいです。
2026年5月14日(木)にはこの情報が公開されていたとのことですので、もう少し早く気づきたかったという点が一番の残念ポイントです。
更新履歴
2026年5月20日
- 一部文言の調整をしました。
- 比較対象の価格を税別から税込へと変更しました。その方が実際の出費に相応して理解しやすいと思いまして。
