2017年末において思うこと

はじめに

今年も早いもので本日が最後となりました。年初には今年はもう少し多くのことを書きたいと思っていたのですが、実際に過ぎ去ってみると、思うようには書けない一年でした。

理由は上げようと思えばいくつかあげられます。仕事のことはやはり表に書けませんし、今は立場上、技術的なことよりはビジネスよりのことをしていることもあり、あまりネタにできることがないということでもあります。

その中でも、書ける範囲内で気になったことを上げてみたいと思います。

AMDによるRyzenシリーズのリリース

これは想像していたよりもだいぶ良いものをリリースしたという印象があります。その後使う機会に恵まれていないので第三者的な感想ではありますが、ベンチマークの値も良好のようです。

一方でThreadripperについては、使う環境を選ぶという印象を持っています。高度にスレッド化されたアプリケーションを使うのであればある程度の効果を見込め、そうでなければチューニングの難しさに出会うように見えます。もともとが、サーバー向けの方面の設計を流用していることもあり、この点の向き不向きは結構あるのではないでしょうか?

メモリーの設定については、NUMA(≒ccNUMA)モードは適切な最適化を得られればパフォーマンスの向上を得られますし、UMA(≒Node Interleaving)モードは平均的な速度の向上は得られるものの、最適化の余地が少なく、最適化された場合と比較して速度が向上しにくいという課題を抱えています。

果たしてこれを、一般的なユーザーが正しい知識を持って設定していくことができるのかどうか、それが疑問に思えました。

Intel SkyLake/Kaby Lakeのエラッタ

Intelが2015年から2017年にリリースした多くのCPUに採用されているSkyLakeおよびKaby Lakeアーキテクチャーにおいて、Hyper-Threadingと特定の命令の組み合わせにおいて不正な結果となる不具合が見つかりました。これは、独立系開発団体であるOCaml communityによって発見された問題で、Intel Corporationに報告したものの、何らレスポンスを得られないまま、ふと気づくとエラッタに登録されて修正されていた(修正され始めていた)という問題です。Debian LinuxのMLに投稿された内容が大々的に広まり、大きな話題となりました。

個人的にも気になるエラッタであり、時間があれば実験をしてみたいとは思っています。というのも、私が今現在使用しているメインPCとノートPCがともにSkyLakeアーキテクチャーであるからです。

現在までのところ、不具合と思われる事象に出会うことなく使い続けることができています。

なお、この問題はマイクロコードの更新で回避することができるため、各メーカーのUEFI/BIOSやOSのマイクロコードの更新をインストールすることが推奨されています。

Intel Coffee Lakeシリーズの投入

AMDがRyzenを投入したことにより、急きょ投入された、とも言われています。仕様的には昨年から噂されていたように6コアであり、製品そのものの企画がRyzenの影響を受けたとは言い切れないのではないかと個人的には考えています。ただし、リリース時期に関しては、Ryzenの出現が後押しをした可能性は十分あると感じています。

バランスは比較的良いので、購入しようかどうしようか悩み、結果的に決定打にかけるということで、更新せずにいるのが2017年12月31日の状況です。

AMD RyzenのLinuxカーネルのmakeでのクラッシュ

AMD Ryzenの環境の一部でLinuxカーネルのmakeをするとSEGV(セグメンテーション違反)でクラッシュするという問題(通称Ryzen SEGV Battle)が話題となりました。これは再現性が不安定で、よく起こる環境ではよく起こり、起こらない環境では再現できないということで、だいぶ議論の的となりました。

AMDはThreadripperでは発生しないと宣言していることから原因は早期に判明したとみていいでしょう。また、AMDに対して交換を行って問題が起こらなくなったことを報告している人もいることから、原因はCPUの個体差によるものなのではないかと、私は考えています。

当初は良品判定をしていた中に、ごく少数の耐性の低い個体が含まれており、それが総合的に厳しい状態となったときに不具合を発生させていたのではないかと思うのです。

新しいCPUのスクリーニング技術が一部で未熟であったということでしょう。

(ステッピングの変更ではなく)一定以降のロットであれば問題ないのではないかという報告も、この想定を補強するものであると考えています。

Intel EMIBを使用したIntel CPUとAMD GPUの混載ソリューション

IntelのCPUコアとAMDのGPUコアを搭載し、さらにHBM2を搭載したソリューションを提供するということが話題となりました。

「歴史的」といったような象徴的なワードが使われている記事も見かけますが、これをAMDではなくATiとしてみれば、それほど奇異ではないのではないかと思います。むろん、そのためにはATiが単独企業として存在し、そのチップセットがIntelのM/Bに採用されていた事実を知っている必要があるでしょう。それを知っていれば、懐かしさを覚える人もいるのではないでしょうか?

このほかにはIntelが買収したFPGA大手Alteraの製品にやはりIntel EMIBでHBM2を統合した「Stratix 10 MX FPGA」も発表されています:

NVIDIAがGeForceシリーズのデータセンターでの利用を禁じた件

これは個人的にはかなりどうかと思う出来事でした。保証するしないと、許可するしないではまるで違う話だからです。また、この分野において、現状のNVIDIAは独走態勢にあり、2位のIntelから見ても「越えられない壁」の向こうにいる企業であります。そんな独占企業がこのような乱暴なふるまいに出てしまうことは非常に残念に思います。

この分野に対する知識がないと、自作的なGPUの観点で「NVIDIAがだめならAMDがあるじゃない?」と考えがちですが、そんなことはありません。AMDはNVIDIAに追いつけないIntelのさらなる「越えられない壁」の向こう側の住人です。それだけNVIDIAが突出している分野があるのです。

AMDのGPU部門トップRaja Koduri氏のIntelへの移籍

これも大きな話題になりました。

しかし、開発者が有名な半導体各社の間を行ったり来たりすることは決して珍しいことではありません。少し考えてみればわかりますが、先端CPUを設計するのは数えられるほどの数社、同じく先端GPUを設計するのも数えられるほどの数社に集約されています。ですから、先日までA社のエンジニアだった人がライバルであるB社のエンジニアになっているということは決して珍しくないのです。発表に出ている個人名を追ってみるとそれがよくわかると思います。

例えばAnand Chandrasekher氏の名前を検索で追ってみると、IDF 2008で発表を行っている記事が見つかります。それが今年になるとQualcommの幹部としてCentriq 2400を発表しているのが目に入ります。

意外と社外のファンの方が一途なのかもしれません。

久しぶりにデジタル・カメラを購入

2010年3月から現在に至るまでパナソニックのコンパクト・デジタル・カメラ「DMC-TZ10」を使用してきましたが、いろいろと不具合(例:ズームの操作が不安定になる、充電済みの電池で動作不能に陥ることがある、シャッター・ボタンが押しきれないことが多く発生する)が出始めたので新しいデジタル・カメラを購入しました。

購入したのはキヤノンの一眼レフ・デジタル・カメラ「EOS 80D」です。まだ切り替え中ということで、切り替え終わっていません。この年末年始の間中に切り替えたいと思います。

FPGAの学習を始めた

標準ロジックを使用した回路が過去のものとなったという現実を受け入れて、FPGAの学習を始めました。FPGAのベンダーとしてはXlinx、記述言語はVHDLをメインとしつつサブでVerilog HDLという感じで進めています。学習キットも購入して亀のような歩みで進めています。

来年には何等か思ったものが作れているといいなぁ、と漠然と思っています。

急激なメモリー価格の高騰

目が点になる勢いでメモリーの価格が高騰しました。

手持ちのDDR4-2133 16GB(8GB×2)は約8,000円程度で購入したのですが、現在は2倍から3倍の価格となっています。

該当メモリーは、いわゆる自作PC一式を組み立てる際に購入し、その後に故障して交換をメーカーに申し込むのと同時に別途16GB×4枚(合計64GB)のメモリーを購入したために、搭載先がなくなって浮いた関係で新品のまま死蔵しているものです。思わず売りに出したくなるほどの価格の向上です。

MSXやPC-9800シリーズなどの振り返りをした

当時の機種や、各種資料を集めて整理を進めています。ちょっと無駄に手を伸ばしすぎた感があり、無駄に場所を取っている気がします。来年はこの辺りもうまく整理していきたいです。

工具をいろいろと購入

古い電子回路の修理をするようになった関係で、いろいろとその手に関連する(?)工具を購入しました。いずれ紹介やレビューみたいなことをしたいと思っています。

声優の鶴ひろみさん死去

早すぎる悲報にただただ驚きました。

個人的には「きまぐれ☆オレンジロード」の「鮎川まどか」役での声がとても印象に残っています。

お仕事関連

あまり具体的に書けないので、ちょっとだけです:

  • 流行りものとしてだけではなく、ディープラーニングや各種「AI」と呼ばれているものに対する具体的な知識を身に着けることの重要さを感じました。
  • 完全英語の会議に出ることが多くなり、英語のスキルアップを真剣に検討しなければならないと感じています。
  • 日本国内だけの常識にとらわれているとIT業界は難しいという現実を突きつけられた気がしています。

要するに、多くの課題に直面している今日この頃です (-_-;)

まとめ

毎日は同じような日々の繰り返しであるように感じられつつも、毎日違う一日を過ごしているのだなぁ、と感じる1年だったと思います。つまり、退屈しない1年であったと総括できるのではないかと感じています。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です