IntelがIntel Curie搭載のArduino 101(Genuino101)を発表

ローマ時間の2015年10月16日、Arduino LLCMaker Faire Romeにて「Arduino 101」を発表したのにタイミングを合わせる形で、Intel Corporationがエントリー・レベルのMakerと教育分野に最適であるとするArudino 101の情報を掲載しました。

このArduino 101はアメリカにおいての名称で、その他の国においてはGenuino 101という名称となります。これはArduinoの名称、端的にいえば商標登録の問題で現在もめている最中であることに配慮したものと思われます。この問題については「Arduinoの内部分裂についてスイッチサイエンス マガジン」に記載があります(読んでいただければわかるのですが、部外者がどっちがどっちと判断するのは困難ですので、このメモではこのArduino 101が公式だとかどうとかいう表現は念のため避けておきたいと思います)。

本メモでは、2つある名称のうちArduino 101を使用します。適宜必要に応じて読み替えていただければと思います。

Arduino 101のボードと箱 その1

Arduino 101には、Intel Curie Moduleが搭載されています。基板を見る限り、Arduino 101はIntel Curie Moduleの周りもそれほど面倒なことになっておらず、最初からArduinoで使用することを前提にI/Oが決められたかのような印象を受けます。Intel Galileoおよび同2、Intel Edison Kit for Arduinoでは実にいろいろなチップを搭載してArduinoとの互換性を確保していて、他の一般的なArduinoボード(例えばArduino Uno R3)と比較して非常に大型化していたのとは正反対です。

Arduino 101の仕様は以下の通りです:

項目 内容
マイクロコントローラー Intel Curie
動作電圧 3.3 V(5 V 入出力トレラント)
電源電圧(推奨) 7 – 12 V
電源電圧(限界) 6 – 20 V
デジタルI/Oピン 14(このうちPWMは4提供される)
PWMデジタルI/Oピン 4
アナログ入力ピン 6
I/Oピンごとの直流電流 4 mA
フラッシュ・メモリー 196 KB
SRAM 24 KB
クロック周波数 32 MHz
特徴 Bluetooth LE、6軸センサー(加速度/ジャイロ・コンパス)
長さ 68.6 mm
53.4 mm

現在掲載されているIntel Curie ModuleのスペックはIntel Quark SE SoCとIntel Curie Moduleの当初の発表時から変わっていません:

  • 低消費電力の 32-bit Quark マイクロコントローラー
  • 384 KBのフラッシュ・メモリー
  • 80 KBのSRAM(このうちスケッチでは24 KBが使用可能)
  • 統合されたDSPセンサー・ハブ
  • Bluetooth Low Energy(Bluetooth LE)無線通信
  • 6軸のコンボ・センサー(加速度とジャイロ・スコープ)

このことからArduino 101では384 KBのフラッシュ・メモリーのうち、半分がファームウェアとして使用され、同様に80 KBのSRAMのうち、56 KBがファームウェアのワーク領域として使用されるようです。

特に現時点では細かい内容は公開されてはいないのですが、Intel Curie Moduleは、おそらくフラッシュ・メモリーから直接プログラムを読み出して動作し、ワーク領域としてSRAMの80 KBを使用する形で動作するのだろうと思われます。

Arduino 101のボードと箱 その2

基板の右下方面にBluetooth LEのアンテナ用のパターンが見えます。さすがにIntel Curie Moduleそのものにアンテナを搭載することはせず、外部にアンテナを設ける仕様としたようです。

Intel Curie Moduleはパッケージの厚みや大きさから単一のチップではないように見えます。おそらく複数のチップを1つのパッケージに搭載する「System in Package(SiP)」を採用しているのではないかと考えます。

見た目ではどこまでが1チップでどこからが別チップなのかはわかりません。今後どなたかが購入して分解することで判明してくるでしょう。以前、いろいろと想像で書いてきたことの答え合わせは、もう少し先になりそうです。

Arduino 101は、2016年第1四半期に販売開始が予定されていますが、Bluetooth Smart(Bluetooth LE)が搭載されている関係で、各国のレギュレーションに従った手続きが必要となることから、日本での投入はIntel Edisonの時と同程度に間隔があくものと思われます(アメリカで2014年9月10日に発表、日本では2014年10月25日に発売)。

気になる価格ですが、US$30とのことなので、1ドル=120円として3,600円ですね。日本国内の手続きや流通のコストなどが必要となるので、5000円を切るくらいの価格で出回るのではないかと予想します。

Arduino LLCによれば「Arduino 101 & Genuino 101 are the ideal successor of the UNO updated with the latest technologies.(さかきけいによる意訳:Arduino 101とGenuino 101は最新の技術でアップデートされた理想的なUnoの後継者)」とのことですが、実際にそのポジションを確立できるでしょうか?

情報および画像の出典

Intel Corporationの以下のページを参考にしました:

Arduino LLCの以下のページを参考にしました:

更新履歴

2015年10月18日 17時30分

当初の本メモでは「アメリカではすでに出荷されている」と記載していましたが、正しくは「2016年第1四半期に出荷開始」でしたので該当部分の修正を行いました。

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