「98祭」で購入した「ジャンク品」の検品 – 前編

はじめに

7月19日(土)から21日(月)にかけて開催された「98祭(主催・家電のケンちゃん@秋葉原 東京ラジオデパート店)」ですが、この際に購入した「ジャンク品」の品々がどのような状況だったかについてまとめてみます。

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対象のジャンク品

私が今回の「98祭」で購入したものは以下の通りです:

本体系

キーボード

ボード系

その他

  • SCSI内蔵用リボン・ケーブル
  • いわゆる櫛形50ピンとアンフェノールフルピッチ50ピンの口を持つSCSIケーブル
  • 50ピンSCSI用櫛形⇔櫛形コネクターのケーブル
  • 日本ファルコム ブランディッシュ(5.25インチ 2HD 3枚組)

対象外

以下の物品はテスト対象から外します:

ヘッド・クリーニングをするためには正常にアクセスできない5.25インチのフロッピー・ディスク・ドライブが必要ですが、現時点ではそれがあるかどうかなんともいえません。後者のフロッピー・ディスクについても、現時点では50枚の動作チェックをする時間もありませんし、なによりする理由がありません。今後、使うべき時に使いながらレポートしていきたいと思います。

動作チェック

とりあえず、本体とキーボードから動作チェックをしていくことにしました。キーボードは本体の動作チェックと同時並行で行っていきます。それ以外のマウスと電源ケーブル、モニター・ケーブル、必要に応じた変換コネクターについては手持ちのものを使用します。

PC-9821 model S2

これは、PC-9821のリファレンスとして、その言葉通りに参照モデルとして使用するために選んだ1台です。重点チェック項目は、

  • 起動するか?
  • フロッピー・ディスク・ドライブは正常に動作するか?
  • 音は正常に出るか?
  • 内蔵ハード・ディスクの状態は?
  • 内蔵CD-ROMドライブは動作するか?

といったところになるかと思います。

正常に起動するか?

今回購入した98標準キーボードを接続し、その他に電源ケーブル、モニターの変換コネクターとアナログ・ディスプレイ・ケーブル、バス・マウスを接続して電源を入れたところ、あっさりと「ぴぽっ」と起動音がして起動しました。そのまま見ていたところ、内蔵ハード・ディスク・ドライブからMS-DOSが起動しました。

というわけで、起動確認と内蔵ハード・ディスクの正常な動作確認ができました。

なお、メモリは「640KB + 3072KB」を認識しました。※2

フロッピー・ディスク・ドライブは正常に動作する?

手持ちの古い起動可能なフロッピー・ディスクを上のドライブに入れてリセット・ボタンを押したところ、あっさりとこのフロッピー・ディスクから起動しました。同様に下のドライブにディスクを入れてリセット・ボタンを押しても同様に起動しました。

どうやらどちらのフロッピー・ディスク・ドライブも問題なく、正常に動作するようです。

音は正常に出る?

コンデンサーが弱っていると、正常にFM音源などの音が出ないケースがあるそうですので、こちらの確認をしてみることにしました。とりあえず、周りを見渡してみたところ、3.5インチ版のソフトウェアとしては「沙織 – 美少女達の館 -(ブランド:X指定 / 4988715001528)」が目についたので、これを起動してみました。※3

というわけで、起動してみたのですが、正常にオープニングに到達して、音を含めて完全に動作しました(以下の写真は最初の公園のシーン):

PC-9821 model S2で沙織の最初の公園のシーン

他には同じキララの別ブランドでから出ていた「XIX・ギゼ!(ブランド:フェアリーテール / 4988715001573)」も試してみたのですが、こちらもオープニングが音を含めて正常に動作しました。※4

内蔵CD-ROMドライブは動作する?

こちらは、このメモの執筆時点で動作確認ができていません。とりあえず開閉は正常に行えています。

PC-9821Ld/350A

この機体は、現場で「木魚」と呼ばれていたものです。スイッチを入れるとハード・ディスク・ドライブが木魚のごとく音を出し、メモリのチェックの後にフリーズしてしまいます。状況は今回のチェックでも変化はありませんでした。

ハード・ディスク・ドライブを入れ替えてのテストは後日行いたいと思います。

なお、メモリは「640KB + 34816KB」を認識しました。※5

PC-9821Ra266/W30R

こちらには、追加でSCSIボードがPCIスロットに挿入されています。ボードはアイ・オー・データ機器の「SC-UPCIN」のようです。※6

この機種は現地で起動して日本ファルコムの「ブランディッシュVT」のデモが動作するところまでは確認済みのものです。というわけで、主な確認は以下の点です:

  • 内蔵ハード・ディスクの状態は?
  • 内蔵CD-ROMドライブは動作するか?

いきなり想定外のトラブル!

キーボードは新たに古い方(CMP-6A0V7)を接続し、その他に電源ケーブルとアナログ・ディスプレイ・ケーブル※7を接続して電源を入れたところ…「ぴぽっ」っといいません…?!

あ、あれ?

うんともすんとも言いません (^^;

ディスプレイも全くの無反応です…。

というわけで、とりあえず電源を落としてカバーを外して内部を見てみます。特におかしなところは見当たりません。不良モードに陥ったコンデンサーを探すべく、ボードをじっと見てみても異常はありません。しかし、再び電源を入れてみても反応はありません…。

いやーな汗が出てきながらちょっと落ち着いて考えてみます:

  • 現地では動作していた。
  • しかし、現状では動作しない。
  • 見た目の異常はない。

ふむ…。違う点と言えば時間の経過と、そして輸送※8をしているということです。

まぁ、なんていうか、昔は輸送で動作しなくなるパソコンあったよね、という記憶がよみがえります。その時の対処方法は接点をぐりぐりする※9、というものでした。これをやってみたのですが、どうも起動しません…。

最後の手段として、軽く振り回してみました。ギシギシ音がします。どうだ~~~~~!!!というわけで、接続してスイッチを入れてみると今度は起動しました…が、なんか表示が乱れています。パスワードを消したよー、みたいなメッセージが出たりしているのを眺めながら、その後も見つめていると、何やらエラーが表示されています:

PC-9821Ra26で起動時にエラー表示

やはりちょっと表示がおかしいのですが、これは何とか読み取れます。

「2091年15月39日 222時08分41秒」ってなんでしょうね? 次の行の文字化けも意味不明です。「障害が発生したために自動電源ONは中断しました。マニュアルを参照し、適切な対策を実施してください。」とのメッセージも出ていますが、「自動電源ON」など設定していないので意味不明です。とりあえず、この状態で電源を落として、再度電源を投入してみたところ、次は正常に起動しました:

PC-9821Ra266が正常起動

メモリ・カウントは「640KB + 30720KB」ですね。※10

しばらく見ていると、ハード・ディスク・ドライブへのアクセスで「I/O ERROR」と表示されて止まってしまいます。どうやらハード・ディスク・ドライブはダメなようです。

念のため、挿入済みのSCSIボードにMOディスク・ドライブを接続して、MS-DOS 6.20を起動してFORMAT.EXEでフォーマットを試みたのですが、「装置を初期化中です。」のまま2日放置しても終了しなかったため、正常に動作しないと判断しました。

PC-9821Ra266のハード・ディスク・ドライブをフォーマット(装置の初期化)

一方でシステムの入ったメディアをフロッピー・ディスク・ドライブに入れてみると正常に起動することが確認できました。

CD-ROMドライブの動作確認

こちらは、PC-9821 model S2と同様に、このメモの執筆時点で動作確認ができていません。とりあえず開閉は正常に行えています。また、起動時の動作音は正常のように思われます。

PC-9821Xa16/W16

起動確認

この機体は購入時点でじっくりと確認済みです。ハード・ディスク・ドライブは抜き取られていて存在しません。その他については起動も問題なく、フロッピー・ディスク・ドライブの稼働も問題がないことが確認できていました。

しかし、前述した「PC-9821Ra266/W30R」も動くはずなのに動かなかったという事例もあります。油断をせずに見ていきたいと思います。

キーボードは古い方(CMP-6A0V7)を接続し、電源、モニター・ケーブルを接続してスイッチを入れてみます。無事に「ぴぽっ」と起動音がして動き出しました。メモリカウントは「640KB + 47104KB」まで進みました。※11そして「システムディスクをセットしてください」と表示が出るところまで確認しました。

PC-9821Xa16の正常起動後のディスク要求

フロッピー・ディスク・ドライブの動作確認

今度はフロッピー・ディスク・ドライブの動作確認用にシステムの入ったディスクを挿入して起動させてみたところ、問題なくディスクから起動しました。

キーボードの動作確認

そこでVZ Editorを起動してちょっと文字を入力してみたところ、キーボードの接触がよくないらしく、一部入力できない文字があることが確認できました。しかし、この接触不良状態も長らく使用されていなかったことによる軽度の問題であったようで、反応がないキーも何度か押していると入力できるようになり、最終的には特に問題なく使えるようになりました。

CD-ROMドライブの動作確認

こちらについては、他の2台と同様に、このメモの執筆時点で動作確認ができていません。とりあえず開閉は正常に行えています。また、起動時の動作音は正常のように思われます。

まとめ

とりあえず本体の動作確認が取れました。いずれもジャンク扱いではありましたが、そのまま起動する状態にあります。私としては一番の懸念点であったフロッピー・ディスク・ドライブがすべて動作したのはうれしい限りです。これによって、メインの開発マシンとして使用する予定のPC-9821Xt/C10Wのフロッピー・ディスク・ドライブの故障を補うことができるでしょう。

次回は今回の積み残し分※12とボード類についての検品を行いたいと思います。


  • 今回検索をしていてこの型番らしいことを知りました。キーボード本体にはこの型番の印字はありません。もしかしたら誤認している可能性があるかもしれません。
  • いわゆる3.6MBという表示ですが、実装4.0MBです。
  • ほかには「サイレントメビウス(ガイナックス/ゼネラルプロダクツ)」他の一般作品もあるはずなのですが、今回開封済みの引越し用段ボール箱の中にはなかったことから、前述成人向け作品を起動することになりました。

    「よりにもよってなんで成人向けのゲームでテスト?」と、現代の感覚では思うかもしれませんが、当時はそれほどそのあたりの明確な線引きがされていたわけではないのです(それにどんなソフトウェアでもテストに支障はありませんよね)。そんな感覚をそのままという感じなのですが…。わかりやすい例として、フロッピー・ディスク・メディアの提携作品を挙げてみたいと思います。

    当時(1990年代前半)のフロッピー・ディスク・メディアの主要製造元には花王が存在していました。今ではパソコンとは縁遠いイメージかもしれませんが、この花王が販売していた、PC-9800シリーズ向けのフロッピー・ディスク・メディア「KAO micro-FLOPPY DISK MS-DOS FORMAT MF2HD PC 9800シリーズ With ソフトシリーズ No.9 花王フロッピー劇場 ミステリーアドベンチャー ROUTE 246(品番:MF2HDWS9GAN D10 / JAN:4901301012319)」というものがあり、これはPC-9800シリーズ用のMS-DOSでフォーマット済みのディスク10枚に、PC-9800シリーズ(PC-9801V以降対応)のゲーム「ROUTE 246」が付属してきました。このゲーム「ROUTE 246」の制作元は前述のキララ・フェアリーテールで、パッケージにもその旨の印刷がなされています。そのくらいメジャーな存在で、それほど特異ではなかったのです。

    ちなみにこの「ROUTE 246」はなかなかよくできていて、とてもおまけとは思えない良い出来のゲームです。もちろん、途中で花王の技術力に関するレクチャーも入っています ^^

    余談ですが、このゲームのオリジナル・フロッピーおよびマニュアル、ディスク・ケース、パッケージなどを含めて現在でも所持しています:

    KAO micro-FLOPPY DISK MS-DOS FORMAT MF2HD PC 9800シリーズ With ソフトシリーズ No.9 花王フロッピー劇場 ミステリーアドベンチャー ROUTE 246

  • 該当する機体の下にバスタオルが敷いてあるのは机(材質・ガラス)を保護するためです。奥に見えるのは整備中のPC-9821Xt/C10Wです。
  • いわゆる34.6MBという表示ですが、実装35.0MBです。
  • 基板の刻印と該当ページに記載のある仕様と写真との比較によって判断しています。
  • この機種はいわゆる「VGA」と言われるコネクターを採用しており、PC-9800シリーズ特有のコネクターからの変換は不要です。
  • この機体については業者(日本郵便)に配送を依頼しました。
  • 基板に接続されている各種ケーブルや基板同士の接合部分の圧迫、SIMMの挿し直しなどなど。
  • いわゆる30.6MBという表示ですが、16MBシステム空間を予約状態にしていることによる1MB減のため、実装32.0MBです。
  • いわゆる46.6MBという表示ですが、16MBシステム空間を予約状態にしていることによる1MB減のため、実装48.0MBです。
  • 各機搭載のCD-ROMドライブの動作確認とPC-9821Ld/350Aへハード・ディスク・ドライブなどのストレージの載せ替えと動作テストなど。

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