ギガビットEthernet対応のリピーター?ハブ「FXG-05RPT」

少し前になりますが、プラネックスコミュニケーションズよりギガビットEthernetまで(10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T)対応のリピーターハブ「FXG-05RPT」発売のニュースが出ていました:

5ポートで13,000円前後ということですから、通常のスイッチングハブと比較してかなり高価ですね。もっとも、いまリピーターハブを買うと割高なのは他社製品でも同じなのですが…。数年前にアライドテレシスの10BASE-T対応リピーターハブ「CentreCOM RH505EL」を購入した時も8,000円~9,000円くらいした気がします。

アライドテレシス リピーターハブ RH505EL
手持ちのアライドテレシス RH505EL

なぜに購入したかというと、古い10年以上前のとあるネットワーク機器が本当の10BASE-Tじゃないとリンクアップしなかったからです。通常の100BASE-TX/10BASE-T対応スイッチングハブや通信速度手動切り替え対応スイッチングハブ「CG-FSW8Dアライドテレシス/コレガ)」で10BASE-T 半二重通信設定にしてもリンクアップせず、あきらめて本当のリピーターハブを購入するに至ったわけです。これに変えたら無事にリンクアップしました。

さて、それはともかくです。このプラネックスコミュニケーションズのリピーターハブ「FXG-05RPT」は、どうもリピーターハブというよりは、スイッチングハブの常時全ポートキャスト版なのではないかという気がします。違うのかなぁ?

リピーターハブはOSI参照モデルのレイヤー1(L1、物理層)で制御するもののはずです。しかし、この「FXG-05RPT」はレイヤー2(L2、データリンク層)で制御している雰囲気が…。

L1制御のリピーターハブでは入力信号を整えて他のポートに一斉に出力するので、通信の衝突=コリジョンが発生することがあります。これに対してL2で制御する場合には基本的に衝突しません。リピーターハブではコリジョンを検出すると専用のLEDを発光させるなどして知らせるものがほとんどです(上の「RH505EL」の写真の「COL」というLEDがそれです)。これが「FXG-05RPT」にはないんですよね…。それにスループットがパケット数で仕様書に書いてあるということは、パケットを認識しているということで、やはりL2スイッチっぽいです。しかもフローコントロールまでするようです。完全にL2スイッチっぽいですよね…? 10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T変換も行うようですし。

なお、前述の「CentreCOM RH505EL」はコリジョン検出のある、本物のリピーターハブ(10BASE-T用)です。ほかにもちょっと検索してみたところ、ネットエージェントの「IDS-HUB」も本物のリピーターハブ(100BASE-TX用)のようです。なので、やっぱりリピーターハブってL1で制御するものだと、私は思うのです。

それとも現在ではリピーターハブというのは、ただ単に全パケットを全ポートにブロードキャストするハブ、というくらいに意味なのでしょうか? なんともしっくりしない話です。

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